クィーン (2006)

文字数 1,096文字

【《サザエさん一家》】 2007/10/31



DVDレンタルした途端、
「ダイアナの最後の言葉」があらたに公表されたりで、何かの因縁なのかな?
最後の言葉なんてどうでもいいと思うけど、それまでは「ほって置いてよ」だったのが
「神様・・・なんてこと」なんだそうだが、10年経過してもダイアナは天国にまでメディアに追い掛け回されている、かわいそうだね。
パパラッチなんていう奇妙言葉もこの事件で覚えたような記憶もあるが、
当時(現在もだけど)、マスコミの醜悪さに辟易していた僕は、
ダイアナスキャンダルには興味を持たないようにしていた。

馬鹿げた過熱したメディアの狂奔は、対岸に情報の受け手がいてこそ成立するもの。
先ず、受け手一人一人が冷静に賢くなることが沈静化の始まりだろうな。
悔しいかな、この構図はメディア、大衆両方とも変わりなく、いや増して過激ぶりをさらしている今日だ。

いきなりの長い言い訳、
《クィーン》を公開時に観なかった言い訳を述べてしまった。
そして今、心は後悔の念いっぱいで溢れかえっている、早く観ときゃよかった・・・って。

本シネマ、破天荒に面白い、観ててゲラゲラ笑いすぎ、ワインをこぼしたりしてたら、
別の用事をしていた家人に不思議がられてしまった。
そして、どう面白いのかと聞かれてはたと困ってしまった。
うまく説明できないのだ、これが。

先ず、ダイアナ死亡事件の数日を描いた作品ではあるが当然下手物ではない。
タイトルの通り「女王の為人(ひととなり)」がテーマなんだけど、これが実にユーモラスで仕方がなかった。
これまた当然なんだけど、
旦那さんや、皇太子や孫ちゃんたちも、それに僕の不見識だったが、皇太后まで勢揃いする。
王室というぐらいだから家族なんだと、自分の馬鹿さ加減に小さくゲラする。
それだけではイナバウアーゲラゲラ笑いにはならないわけで、
どうやらこの家族一人ひとりの所作、発言が僕のなんだかを刺激するらしい・・・大ゲラゲラ。

上質のホームコメディだと思ったけど、どんなもんだろうか?
これはほんとに揶揄してるわけではなく、ブラックでもないつもりだ。
たとえは不適切だけど、《サザエさん一家》のような、
正直さに裏打ちされた笑い、そして哀感があった。

こればかりだと、まさに漫画になってしまうところだったけど、
チェシャ猫もどきブレア首相が、現実世界に引き戻す興味津々の暗躍をしてくれている、
こちらもゲラゲラには変わりないけどね。
一方で女王に惹かれながら、片や政治的に女王を利用した若き宰相も、
10年たったいま舞台から消え去ってしまった。

しかし、
女王は生涯英国に尽くすことになるのだろう、
ご苦労様と言うしかない。
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