ヒストリー・オブ・バイオレンス (2005)

文字数 737文字

【飲み下せない バイオレンス】 2008/2/7



主演のヴィゴ・モーテンセン(ロードオブザリングのアラゴルン役)が気になって
その後の《オーシャン・オブ・ファイヤー》からチェックしてる。 
本作は競演者にずらりと曲者(ヴィゴに良く似てる)を配しているので余計気になってた作品。
ちなみに曲者、エド・ハリス、ウィリアム・ハート、マリア・ベロとくれば
画面から目を離すわけにはいかないでしょう。
そして題名どおりストーリーは全編暴力、殺人シーンに満ち溢れてる。

元殺し屋が足を洗って平和な家庭を営んでいたところ、
自営する食堂に押し込んできた強盗をあっという間に始末してしまい、
一躍有名人になってしまう。
それから出てくるのがヒストリーオブバイオレンスの数々。
沸いて出てくる昔の悪に主人公がバイオレンスで立ち向かうわけだ。
全ては家族を守るためのバイオレンスというありきたりのテーマなんだけど、
今まで知っていた勧善懲悪とは違う味が胃の中で引っかかってすっきりしない。

どうやら役者の演技に対する未遭遇の戸惑いのようなものを感じる。
おそらくは、アカデミー賞俳優たちがバイオレンスのみで役作りしているし、
演出は余計な小細工を加えない。
もしかして、かなり思想的に昇華された到達点があるのかもしれない。
僕には、残念ながら見えてこなかったけど。

一方では、家族の絆を表現するのもやはりバイオレンスとセックス・・・
いやはやドキマギしているうちに、作品の本当の輝きを見損なってしまいそう。
バイオレンスなんて魔物に触れることの無い一般ピープルに異次元の家族愛をみせてくれる
実験的シネマなのかな?
そしてその対極として現実の守るべき家庭があることをしみじみと思い出すわけだ。
あっさり味に苦ささを感じた???
一度お試しあれ。
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