ロング・エンゲージメント　（２００４）

【欧州連合】　2007/2/14



原題にはA very がついている。
長い約束、債務、交戦というイメージが心に巡り、交錯する。

お話は、愛する人が戦死したと信じられず、欧州中を捜し求める仏蘭西女性の波乱万丈、
でも単純な純愛達成物語でもない。
第一次大戦の独仏の意味ない殺し合いを女性たちの視点から、
時には独逸女性の視点も交えて見直していく中で、
そこに見えてくるのは悲しみだけではなく、力強いメッセージだった。
―「欧州の地から戦をなくす」―

この後、このミッションにどれほど多くの命が捧げられ、費やされたろう。
実際、彼らはこの後も再度より悲惨な大戦に突入する過ちを犯すわけだが、
ようやく今、彼らは欧州連合（ＥＵ）を平和の枠組みとして必死に育成している。
仏蘭西人の、いや欧州人の壮大な志、諦めない決意の「緒」を本シネマから感じた。
さて、日本人も平和への覚悟を強めなければ・・・。