フライト・ゲーム (2014)

文字数 665文字

【ノンストップ 疑う暇なし 最後まで】 2014/9/14



オリジナルタイトル「Non-Stop」をそのまま使うわけにいかず
日本の代理店も苦労したのだろう。
だからといって本シネマの骨はゲームでないことも事実だ。
ノンストップーパニック系統の結構楽しめる仕上がりになっている。
いや、もっと言えば、僕はこのような肩の凝らない、
あまり細部を気にせずひと時を過ごせるシネマこそ
エンターテイメント本流だと思っている。

ニューヨーク発ロンドン行の航空機に殺人予告の脅迫が、
身代金の要求が、果ては爆弾が・・・
機に同乗する航空保安官(リーアム・ニーソン)がいることも、
彼に直接機内の犯人からメールが届くのも、
いかにも2014年を象徴している。

機長も、管制官も、航空会社社長も重要ではないのが、
かっての「エアポートシリーズ」との大きな違い、
余計な情緒はそぎ落とされている。
そうか、怪しそうな乗客たちの中から、
犯人を追いつめていくプロセスを楽しむ典型的な密室殺人事件だとすれば、
「ゲーム」ということもむべなるか。

いずれにしろ、本シネマの持ち味は展開のスピード感だろう。
なにしろ機内のエージェントが独断で捜査し、組織は振り回されるばかり。
食べ放題ブッフェのように盛り込められたトラブルの数々を即断で解決するのは、
近年のリーアム・ニーソンの十八番でもある。
このトラブル群は不明な整合性もあるものの、
ノンストップであるが故、気にしている暇もない。
パニックシネマとはかくあるべきだろう。

そして不格好な主人公がヒーローになるお約束もうれしい。
好きだな こんなシネマ。

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