ジェネラル・ルージュの凱旋 (2009)

文字数 756文字

【美男美女コメディが好きです】 2009/3/8



シリーズ2作目堂々の成功と申し上げたい。
海堂原作の医学啓蒙パーツを思い切りよくエンタメ発展させ、
シネマらしい仕上がりになった。
それも古典的ローマンスの趣き漂う医師と看護師の秘めたる愛とくれば,
僕にはまるで不満はなかった。

本シリーズを定義するとすれば、
病院内という物理的束縛下で、当然ながら現代医療問題をテーマにし、
論理モンスター白鳥技官と不合理権化の田口医師のアンバランスコンビが登場し、
かつミステリアスな謎解きも供されるという基本パターンがある。
第一作「チームバチスタ・・・」が医療現場の細部に焦点を当て
「死亡時画像診断」ソリューションを問題提起した。
珍しい医療ミステリーということもあって
前作はそれなりにミッションを果たしたと信じている。
繰り返しになるが、
手術室、病院という狭い空間でよくぞ観客の興味を繋ぎとめたものだった。

そして第二作、
タイトルにある「ジェネラル・ルージュ」の実態、
その瞬間の映像を期待していた。
それに関わる全病院の緊急体制、ER対応も楽しみにしていた。
すべてはジェネラルを演じた堺雅人の魅力で期待は裏切られなかった。
もうひとつの見せ場であるジェネラルの求愛シーンも悪くない。
大人の愛という幻を堪能した。

しかし、しかしである。
本シリーズの勝因はやはり田口医師であり、
演じる竹内結子だ、間違いなく。
竹内のボケぶりは今作では名人芸にまで進化している。
1作目ではいく分戸惑いを感じた竹内/田口だったが、
いまや彼女以外の田口は考えられない。

僕は妙な親近感を感じてしまう、
むろん大笑いしながらであるが。
この二人、お笑いコンビの最強を目指せ。
一級の医療ミステリーも悪くないが、
美男美女のコメディの方が僕は好ましい。

そして、第2作はそのように進化していた。

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