スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ (2007)

文字数 808文字

【イタリアンにしてみたらよかったのに?】 2008/2/27



イタリア語でセリフ回しして欲しかったなぁ~。

「黒澤⇒レオーネ」と続く由緒正しい「パクリウェスタン」を継承するつもりであれば、
そこまで極めて欲しかったものだ。
間違いなく、イングリッシュよりお洒落に仕上がってたと信じている。
厳しくいえば、この英語劇は高校ESS以下のレベルだ、終始恥ずかし苦笑いしてしまった。

敢えて、このジャパングリッシュに徹したのは一体何故なんだろう?
世界マーケットを目指そうとする高邁な理想はかけらも感じられないし、
そもそも、僕が聞いても下手でたどたどしくてリズムのない言葉に、
演技のニュアンスや膨らみを忍び込ませることなど土台無理無理。

一歩譲って、これは映画人仲間の「お遊び」だとしよう。
しかしプロフェッショナルとしての誇りがそこには感じられない。
ソダーバーグ監督一家の同じような仲間内お遊びシネマ(真意ははかり知れないが)
「オーシャンシリーズ」はしっかりと映画としてのレベルをキープしている。

そこで、思いついたのが「イタリア語」。
なんといってもイタリア語は亜流ウェスタンの本家言語だ。
それに、藤村有弘さんやタモリさんのインチキ外国語芸を例に出すまでもなく、
日本人は、イタリア語実態を知らないままに、親近感を持っている。

本シネマでは、タランティーノ以外は、難しいセリフがあったとも思えず、
観客が聞き分けられるようなジャパングリッシュよりは、
全く解らないイタリアンのほうが、
この訳の解らない作品をより美しく盛上げ醸成したと想像できる。
そしてもうひとつ、
「黒澤 ⇒レオーネ」の黄金亜流ウェスタンに拘るならば、
主役も「三船 ⇒イーストウッド」に敬意を表して、
イタリアの生きのいい若手を起用したかったな。
できれば、
ジュリアーノ・ジェンマの息子(いるかどうか知らないが)ぐらいの話題性があれば
申し分ないところだけど。

それにしても、ひどい英語だった。
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