山女 (2022)

文字数 593文字

【山女よく聞けよ、山男にゃ惚れるなよ】 2023/7/14


ご贔屓の森山未來さんの名前をキャスティングでチラリと拝見したのが鑑賞の動機、その他詳細情報なしだったのはいつもの通り。
シネマを楽しむにはいろんな方法があるということであり、おかげで山田杏奈さんに出逢うことができ、同じように福永壮士監督を知ることができ、柳田邦夫ベースのオリジナル脚本に手に汗を握ることができた。

江戸時代の東北地方の大飢饉を背景とした物語だから、いわゆる時代劇だけど日本人の大好きな侍は影も形もない、そこには餓死する農民と生き残るための壮絶な哀しみがあるだけ、その一方 神が住むという山々、森林、河はまるで無関係のように美しく佇むだけだった。
撮影監督(ダニエル・サティノフ)の感性を冒頭からひしひしと感じながら主人公に寄り添うことになる。
すこし余談になるが、非日本人の手になるシネマ映像は時として新鮮に感じられることを思い出した、「ある船頭の話(2019)」のクリストファー・ドイル然り。
事後チェックで音楽と整音も外国人スタッフだと知る、シネマのテーマである産霊山のおどろおどろしさは海外の叡智の結集だった。

さて、肝心の森山さんはどうだったかって?
台詞なし、ダンス(!)なし、メイク・ヘアでお顔もしかと判断できない。
でも、山男(山の神)を演じるにはこれしかなかったのかもしれない・・と納得しようとした。
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