ホワイトアウト (2009)

文字数 609文字

【ホワイトアウトは主役になれない】 2010/4/24



同名のタイトルに真保原作の日本シネマ(2000年製作)がある。
自然現象の【ホワイトアウト】が主役だと思えば、どっちも我慢できるのかもしれない。

恐らくは本シネマの原作も血湧き肉躍り、大胆なプロットに息のむこと多々だったはずだ。
南極での殺人事件捜査、それも美形のワケあり捜査官とくればこちらもお楽しみになる。
だからといって、せっかくの南極というロケーションを無視するのはもったいない。
まして【ホワイトアウト】のなかで犯人と格闘するなんてシーンはまず今後も観ることもないだろう。
視界のないホワイトアウトのなか、ロープで移動するなんてのもはじめて知った。
マイナス45℃でも3分間生きていられる(らしい)ことも初耳だった。

こんな苛酷な環境の南極にも人類は着々と侵食している。
基地を作り、研究者を送り込み、作業員を送り込み、警察官まで揃えていた。
そんなひ弱なくせに不遜な文明を一撃する嵐、ホワイトアウト。
そのクライシスに立ち向かう捜査官のなんとちっぽけなこと。
殺人を犯してまで求める薄汚れた代償。
【ホワイトアウト】がすべてを一掃し南極は一時原始に戻る。
・・・なんてプロットだったらよかったのにね。

結局はケイト・ベッキンセイルのシネマになってしまった。

老婆心:
いたって勘の鈍い僕が「ああこのひとが犯人だ」と思った。
それも、まだ何も事件が起きていない段階で。
観客満足度は低かった。
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