シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム (2011)

文字数 857文字

【ストレス解消(死語?)シネマ】 2012/3/17



既成概念を覆すようなことを試してみないと今の不況なんかぶっ飛ばせない。
そんな思いを確信した第一作の路線を継承した2作目もパワー全開の心地よさだった。

映画館で「気分がすっきり」するだけでもシネマの価値はある、
いや本来シネマとはそういうものだ。
一作目同様に過激なアクションシークエンスが連続する、
これでもかというスローモーションシーンが繰り返される。
ふと気づいたのは、同じようだった1作目のアクションシーンのあれこれが思い出せないこと。
恐らくは、本作のアクションシーンもしっかりと記憶に残ることもないだろう。
もっとも、アクションシーンが記憶に残って夢見するのもよろしくないだろうけど。
そう、観終わったときの爽快感だけで十分である。

近年「ストレス」の構造も複雑になったらしく
単純に「ストレス解消」と言い切れないようだけど、
やはり本シリーズは「ストレス解消」シネマでしょう。

ところで、
さすがに2作目ともなると「戦うホームズ」にも慣れてもはや違和感はない。
頭脳的格闘技探求にも磨きがかかってきたようだが、
その道の達人であるホームズにライバルが出現するのも当然。
裏の裏のそのまた裏を読む・・・チェスを指しながらこの格闘シャドウゲームも
本編の見せ場になっている。
今回もワトソン博士は「戦う相棒」に徹していて、
ジュード・ロウのイメージすらこのシリーズで変化していきそうな予感がある。
それはそれでめでたいことであり、彼の芸の幅が広がることはファンにとっても喜ばしい。
初お目見えのノオミ・ラパス嬢は「リスベット役」で世界に認知されたが、
本作でメジャー参入となったようで、これまた喜ばしい。

一方、ロバート・ダウニーJr.が一作目の肉体派から
いくぶん元祖ホームズ風(=頭脳派)に転進しているのも僕の欲目だろうか。
ワトソンがワイルドになり、
シムがエキセントリックな色気を振りまき、
ホームズがなぞを解く・・・確かに「The end ?」 
次回作までには不況なんか吹き飛んでいて欲しいものだ。

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