目撃 (1997)

文字数 622文字

【無党派ヒーロー】 2013/10/5



冒頭シーン、美術館でデッサンをするクリントは、あぁ~なんと老眼鏡をかけている。
そこに声をかける見ず知らずの若い金髪女性、「いい腕してる、もっと続ければ?」。
それに対してクリントが「今までずっと努力してきた」と応える。
この女性はアリソン・イーストウッド。当時クリントとうまく折り合っていなった長女をこのシーンに出してこの台詞だ、よくよくオープンなクリントだ。

実は父娘の確執が本シネマのキーワードになっており、それを実の娘を使ってイントロダクションしたのだろうか??
シネマ自体は、大統領と補佐官が犯した犯罪に泥棒が立ち向かうお話だ。
原題の「ABSOLUTE POWER / 絶対権力」にまで反抗する泥棒のモチベーションとは一体何なのか。 
当然、許せない最高権力のウソであり、保身する官僚であるが、決定的な要素は「娘を守る」ことだった。

動物の雌は子供を死に物狂いで守るというが、雄のクリントは、娘を守るというシンプルな理由で絶対権力に躊躇なく立ち向かう。
ご都合主義だといえば、それまでだが、冒頭のシーンのような枯れたクリントが一旦牙をむくと、さもありなんと思ってしまう。
やはりここでもハリーの亡霊が蘇ってくるのである。
アカデミークルーのジーン・ハックマン、エド・ハリスの熱演をもう一度観ることができるのも大きなボーナス、皆さん上手だ。

とうとう、大統領にも勝ってしまった、
さすが政治には興味の無いクリントならでは。
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