ジュラシック・ワールド (2015)

文字数 735文字

【ブランディングの危機】 2015/8/5



22年の間に4作が製作された名門ブランドシリーズ4作目だけど、
ちょっと間が空きすぎたかもしれない。
強烈なインパクトを残した第1作は、
クラントン原作、スピルバーグ監督という
ゴールデンタッグが輝けるブランドを創出したものだった。

あれから22年、第3作からも13年が経過しているのにもかかわらず、
さすがにブランドの威力は確かだった。
今までのシリーズの詳細が遠い記憶の彼方にあったものの、
いそいそとその足元にひれ伏したのだから。

ブランドの良いところは、品質は無論のことその安心感が満足度を高めるところだろう。
ファッションでいうと、素材とデザインが優れているのに加えて、
長く着ていても飽きることがないことなんだろうな。
そのためには、矛盾するようだが、ブランドは常に進化し続けなければいけない。
旧い形に止まっていてはブランドはいずれ腐り果てる。

さて、「ジュラシック・パーク」の4作目はその進化があっただろうか?
ハイブリッド恐竜(インドミナス・レックス)は、
DNAのデパートのような万能恐竜として登場してくる、
でもこれは本ブランドの基本だ。
インドミナス・レックスと人間・ラプトル連合軍との戦いは涙を誘う美しいストーリーになっていたが、当該ブランドオリジナルではない。
なによりも、ジュラシック・パーク・ブランドそのものを
シネマの中で安売りしていたのが残念だった。
T・レックスを引っ張り出したり、、ジュラシック・パークのロゴのついた
Tシャツ、ジープなどの道具で顧客(ロイヤルカスタマー)サービスに努めていた。

なるほど、もう一度元に戻る・・・ブランドの進化はこれからということだった。

かくなる上は、ジュラシック・ワールドIIを期待することにしよう。

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