007/慰めの報酬 (2008)

文字数 671文字

【息もつかせぬ面白さというストレス】 2009/1/18



前作にダニエルを抜擢して甦ったジェームス・ボンド,
今作では全方位に進化していた。
前作は文字通り「甦った」ものの、その行く末やいかに・・?
と本気で心配したのは嘘でもない。
いやはや見事な育ち方ではないか!
「すくすくと育つ」とはこのことだろう。

中学生の頃、
「007は殺しの番号」というセンセーショナルで、
かってないアクションシネマに出会ってからもう半世紀近く。
ジェームス・ボンドが今の時代に存在すること、
それだけでも感慨深いところだが、
本作の進化を、全方位への進化を目の当たりにして
つくづくシネマファンでいてよかったと思う。

前作の甦ったジェームス・ボンドと過去のボンドとの比較は整理済だ。
今作での進化具合を確認しておきたい:

■アクションシーンの進化はとどまらない、今までみたことないアイデアに圧倒される
■肉体派ボンドも加速しっぱなし、触れる者すべてを死に至らしめる
■エスピオナージの原則「誰も信用できない」も身内にまで波及、次なる権謀術数も予感できる
■ダニエル・ボンドの「かっこいい優しさ」がたまらない、またも女性ファンを増やすだろう
■ダニエル・ボンドは不死身だけど、もろいところがこれまた魅力(矛盾してるけどね)
■ファッションは間違いなく進化していた、トム・フォードに感謝
■何より、連続因縁話に進化した脚本に感服、連続だけにもっと速いペースで再会したい

観終わってからしばしの間呼吸困難のごとく喘いでいた。
このシネマ、観客にかなりのストレスがかかりそうだ。
息もつかせぬ面白さというストレスを。



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