うた魂(たま)♪ (2008)

文字数 403文字

【変な顔は勲章】 2008/10/6



学園ものには相当思い入れのある身としての勝手な希望としては、
コミカルに描かないで欲しかった。
合唱団員の歌う顔がヘンテコリン・・・という発想だけに、
お笑い路線に走ってしまう気持ちはわかる。
でも、このおかしな顔は合唱団の勲章でもある。
いまさらこのネタで青春を語り、歌の心を論ずるのもおかしなものだ。

と言ってしまえばそれまで。

いかにも、それでも、有り得そうな状況コメディはしっかり機能していた。
シネマとして、観るものをストーリーに引き込む魅力はたいしたものだった。
いく分アナクロ気味の学ラン合唱団もわかりやすい魂のメタファーだったし、
何より笑わせてくれる。

ただし、合唱は魂だけでは絶対に成功しない。
ヤンキー連中のなにやら怪しいトレーニング風景も垣間見られたが、
結局合唱はメンバーの音楽理解力の高さと調和に尽きる。
ラストシーンのようなソウルフルな感激があるに越したことはないが。
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