スティーブ・ジョブズ (2015) 

文字数 563文字

【再び 祈る「主演・助演 ダブル受賞」】 2016/2/13



スティーブ・ジョブズが何を成し遂げたかではなく、
どんな人だったか物語。
だいたい、宣伝コピーからして凄まじい
・・・「口先ひとつで世界を変えた男」だって。

そんな証拠がシネマのなかでもポロポロとこぼれ出てくる。
曰く;
プログラムもデザインもできないスティーブ。
自分は小澤のような卓越した指揮者のような存在、
優れた楽器に名曲を奏でさせる。

そして、家族の愛を信じられなかったスティーブ。
巨億の資産家でありながら、家族には極めて厳しかった。
家族を拒絶し続け、家族同然の仲間にも友情を与え惜しんできた。

マイケル・ファスべンダーがそんな嫌味な天才の心の中を照らし出してみせる。
そして、覚えていなければいけないことは
「一人のカリスマのもと多くの心優しき人材が消え去ったこと」。
「世界を変えることは大変なエネルギーと哀しい犠牲のもとに成り立つということ」。

カリスマの周りで命を長らえるのは信奉者のみ。
そんななか、スティーブ・ジョブズに臆することなく発言し、
彼を問い詰めるジョアンナ・ホフマンが異色だった。
ケイト・ウィンスレットが泥臭く彼への愛を熱演する。
どんどん美しくなっていくジョアンナこそは、アップルの栄光に輝いていた。

お二人にも主演・助演ダブル受賞を!
今年のアカデミー賞は興味深い。

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