モリコーネ 映画が恋した音楽家 (2022)

文字数 1,537文字

【彼は音楽そのものだった】 2023/1/20


「彼は音楽そのものだった」という発言が印象的だったマエストロ(エンニオ・モリコーネ) がたどった音楽人生を膨大な映像資料と関係者とのインタビューで綴る157分の力作 ドキュメンタリーシネマ、生い立ち・家族など僕が知ることもなかった情報も網羅されているが、
当然ながら主役である数えきれないほどの映画音楽と、本人の詳細インタビューに僕はスクリーンに文字通りくぎ付けになってしまった。

今更モリコーネが創った映画音楽をひとつひとつここで繰り返しても詮無いことではあるが、僕の気持として拝見したシネマを列挙してみることでモリコーネへの深い感謝と哀悼を捧げる。
●記憶に残るモリコーネシネマ
ある天文学者の恋文 The Correspondence(2016)
ヘイトフル・エイト The Hateful Eight (2015)
鑑定士と顔のない依頼人 La migliore offerta
海の上のピアニスト La Leggenda del pianista sull'oceano(1998)
ザ・シークレット・サービス In the Line of Fire(1993)
ニュー・シネマ・パラダイス Nuovo cinema Paradiso (1988)
アンタッチャブル The Untouchables(1987)
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ Once Upon a Time in America(1984)
遊星からの物体X The Thing(1982)
華麗なる相続人 Bloodline(1979)
エーゲ海に捧ぐ Dedicato al mare Egeo(1979)
Mr.レディMr.マダム La Cage aux Folles(1978)
エクソシスト2 Exorcist II: The Heretic(1977)
オルカ Orca(1977)
デカメロン Il Decameron(1971)
死刑台のメロディ Sacco and Vanzetti(1971
狼の挽歌 Citta violenta(1970)
シシリアン Le clan des siciliens(1969)
新・夕陽のガンマン/復讐の旅 Da uomo a uomo(1967)
続・夕陽のガンマン The Good, the Bad and the Ugly(1966)
アルジェの戦い La battaglia di Algeri(1966)
夕陽の用心棒 Una Pistola per Ringo(1965)
夕陽のガンマン Per qualche dollaro in piu(1965)
荒野の用心棒 Per un pugno di dollari(1964)
太陽の下の18歳 Diciottenni al sole(1963)

・・・と年代をさかのぼって調べてみるとモリコーネ音楽とは知らないまま鑑賞しているものがほとんどだった、これが既存の音楽界からモリコーネが無視され続けた理由であるのかもしれない、知る人ぞ知るにとどまり、作曲家の矜持が感じられないとして。
シネマは究極の総合芸術だと信じている僕としては、名シネマだからこそ各担当部門の力が結集した成果であり、音楽もその一部でしかないと今までは考えていたが、前述のように僕の記憶に深く刺さっているシネマの中でこれ程までにモリコーネが関わっていると知った時、彼の偉大さを痛く実感している。
もう一度サウンドトラックを聴きたくなってきた。
モリコーネへの愛情と尊敬が一杯の、そして楽しいドキュメンタリーをありがとう、トルナトーレ監督。
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