ドリームハウス (2011)

文字数 1,011文字

【俳優、監督に賭けてみました、大当たり!】 2012/11/25



予備知識が無くても、ましてや不得意分野「スリラー系」シネマらしいと気づいていても、
キャスト、スタッフの名前の勢いで鑑賞してしまうことだってあるのです。
その成功率はおよそ50%くらいかな・・・。
主演ダニエル・クレイグはじめ、
レイチェル・ワイズ、ナオミ・ワッツ、イライアス・コテーズの曲者役者ばかり、
監督は「父の祈り」のジム・シェリダン。
007新作1週間前公開と・・・いくぶん便乗興行の懸念もあったが
迷うことなく観させていただきました。

シネマの骨格そのものが「オチ」になっているのでこの後の感想文は、
観てからの方がよろしいかと。
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犯罪ミステリーに「妄想」と「幽霊」をミックスさせて、
その胡散臭さへの不満を名優で抑制した、なかなか賢いシネマでした。
主人公(当然ダニエル)はハッピーリタイアメントした小説家志望の優しいパパ、
美人の奥様(レイチェル)と二人の可愛い娘がいます。
新しい「ハウス」を買って改装しながら小説を書いています・・・確かに夢のハウスです。
しかし、どこか不穏な空気がこの「ハウス」にあり、
妻も娘たちも何かにおびえるようになってきます。
そしてハウスには以前住んでいた家族の痕跡が目立つようになります、
怪しい大男の影が家の周りに出没し、町の人がつめたい、
警察さえも真剣に捜査してくれません。
ある日、とうとう主人公はこのハウスで起こった一家惨殺の過去を知ることになります。
この段階であっさりと、主人公が一家殺人の生き残りで心身喪失のまま病院から退院した
一家の父親だったことが明かされます。
今までのシークエンスは全て主人公の妄想だったのか、
それとも一緒に暮らしていたのは「幽霊」だったのか?
いったい何がそのハウスに起きたのか? そして主人公は、疑惑のとおりの犯人なのか?
いや~、怖い展開になってきます。
ナオミはお向かいの奥様役、なにやらキーパーソンに違いないと思えます。

というところで、実はここからは犯罪ミステリーも加わった
「妄想幽霊ストーリー」の大団円に向かうのであります。
まぁ、もうひとつのオチは観てのオタノシミにしておきましょう。

そして、
主人公夫婦の美しい愛に、僕は落涙してしまいました。
今回のビットは大当たりでした。

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