涙そうそう (2006)

文字数 567文字

【親探しは永遠のテーマ】 2007/2/8



主演の長澤まさみと妻夫木聡は現代の若手俳優では人気、実力とも群を抜いて随一、また題名と同じ歌は大ヒット・・・と話題に事欠かないシネマ。
そしてお決まりのTV局(今回はTBS)が制作宣伝を担当するというマーケティングシネマだ。
ずばりターゲットは若者カップルそして売りは「泣けます」なんだろうね。

表面のテーマは子供時代の場面にもあった「大きくなったら、にーにー(兄)のお嫁さんになるの」「馬鹿だな、きょうだいは結婚できないんだぞ」「何で?」「・・それはわからん・・」
に代表される美しく可愛い妹に対するもどかしい想いと妹に捧げた命の悲しさなんだろう。

しかし、にーにーがこれほどまでに妹を守ったのはそれが母からの遺言であること、妹が長年行方知れずだった父親に会ってうれしかったと白状することから、兄妹の絆の上位に位置する親子の絆に対してこの兄妹が思い描く「憧れと不条理」を嗅ぎ取った。
親代わりのつもりの兄も親探しをしていることの悲しみに涙がにじんだ。

最後にもうひとつ;
長澤まさみ大物の片鱗を観ていただければファンとしてうれしい・・・それは彼女の高校生時代と大学生のときの役作りの差だ。簡単なポイントだけど短いシーンでさらっとこなしている。
妻夫木君も上手な俳優だが、今回はまさみちゃんのツマ(?)でした。
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