無伴奏 (2015)

文字数 520文字

【生きてきてこその「青春」】 2016/4/6



青春は、万能でも輝くものでもなく残酷なものだ。
主人公響子が経験した青春の2年間に涙する。
というのも、僕自身響子と同時代を生きてきたからでもある。
さらに云えば、よくここまで生きてきたからこそ、
「青春は・・・」といえることに気付かされた。

「全共闘世代」と、今の若者には揶揄されるようだが、
本シネマにあったとおり・・・・僕らは不器用だった。
「人生とは?」、「生きるとは?」、「人間とは?」そして「愛とは?」
・・・と いつも問いかけていた。

シネマでは学園闘争に明け暮れる大学、
共闘する主人公は女子校改革をアジしながらもその空虚さを感じている。
しかし、少なくとも全共闘世代は、既存社会に対して疑問を抱く正直さは持ち合わせていた。
だから、公に認められた4年間の自由を慈しみ悩んだ、
たとえ最後は髪を切って企業に飼われることになろうとも。

本シネマは、そんな不甲斐ない一般的若者とは一味違う男女4人の物語だ。
完璧な自由を満喫するために犯罪者になること、
名誉を守るために命を懸けること、
愛の奔放さに負けないこと、
主人公が経験した青春は、やはり残酷だったな。

老婆心:
パッヘルベルのカノンを上手に使いました(ハナマル)



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