7つの贈り物 (2008)

文字数 539文字

【正攻法でもよかったかな】 2009/10/11



何はともあれ、本シネマを支える根幹には最新医療技術の裏づけがある。
キーとなる「臓器移植」に対する意見は限りなく多様である中、シネマはひとつの主張をする。
本シネマには単純に美談だとか悲劇だとかではすまないメッセージを包含している。

その意味では、暗くて哀しいストーリーを気楽に楽しむことはできない。
主人公の壮絶な贖罪、自らの肉体をかけての償いに共感できる人はそんなに多くもないだろう。
ただただ僕は畏れ慄くだけだった。

人間は意図せずに「命」を授かる。
だからこそ自分の命に責任を持つと同じように、他人の命にも大きな義務を持つ。
そんな単純のことすら、ひとたび生を満喫する喜びの中で見失ってしまいそうになる。
本シネマのような交通事故での重大な過失責任を根絶できないできない今の時代。
メッセージにみる「法律規制でない人間の魂による罰」を、どう受け止めるのか?
ひとつの解決への道筋には違いない。

シネマとしては、
ウィル・スミスの熱意が生々しく感じられ好感が持てる。
もしかして、ミステリー仕立てにしないで主人公の生き方をビフォー/アフターで
淡々と時系列に描いても納得できたような気がした。
それはそれで息が詰まりそうな深刻な展開になるかもしれないけど。
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