ジョジョ・ラビット (2019)

文字数 574文字

【ナチ批判は続くよ どこまでも】2020/1/18



主役のジョジョを演じたローマン・グリフィン・デイヴィス、
ヒットラーを演じた監督のタイカ・ワイティティ、
この二人の映画人を知ることができただけでも意義のあるシネマでした。

物語りは10歳のヒットラー崇拝少年から見た第二次大戦末期のドイツ、
「アンネの日記」、「ヒットラー最後の12日間」のなかにあった
多くの既視感はこの際無視してもいいくらいのコメディタッチに恐れ入りました。

悲惨なナチの横暴・ホロコーストをヒトラーその人のカリカチュアを演じながら、
軽い笑いに包んで鋭く糾弾した製作・監督のワイティティの功績を
まずは一番に上げないといけないでしょう。
ニュージーランド人脈なのでしょうか、あまり面識のない俳優さんが多いなか、
スカーレット・ヨハンセン、サム・ロックウェル(昨日も拝見したな)の渋い演技が、
コミカルから昇華した「戦争反対」シネマに変身させてくれます。

愛した多くの人たちが命を無くすなか、毅然と生き抜くジョジョ、
≪《》≫不条理な戦争のなかのかすかな希望になります。

幻想のヒトラーとのマインドコントロールを振り切るジョジョ、
反対にそのヒトラーを狂信したドイツ国民。
戦争を始めるのは誰なのかを、今一度考え直した方がいいようです。
それは国家でも、指導者でもなく、
心優しき無名の多くの普通の人たちですから。
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