ダウントン・アビー (2019)

文字数 799文字

【英国王室の価値】2020/1/16



先週のことでしたよね、
ヘンリー王子とメガン妃の王室離脱というショッキングなニュースが世界を駆け巡ったのは。
本作はもとになるTVドラマシリーズ(50エピソードを超える)の後日談として、国王夫妻がグランサム伯爵のダウントン・アビーに一泊するという、あれやこれやの騒動を描いています。
…と偉そうに言ってはみても、僕はこのTVドラマを観たことはないのですが。

まずタイトル前に、登場人物の紹介があります、おそらくは僕のような全くの初心者向けの親切な計らいなのでしょう。
伯爵一家メンバー、その使用人、王室メンバー…の紹介を即座に理解できるほどの対応力はなかったのですが、
それでもぼんやりと群像人間関係を察することができました、感謝しています。
もっとも、TVドラマファンには余計なことだったのだろうとは思いますが。

本シネマのテーマは王室の変質と貴族社会の未来を憂いながらも、
王室への忠誠への誇らしさを謳い上げることでした。

物語そのものは1927年のことです、
そこからほぼ一世紀が経過している現在の英国王室とのギャップが気になるところかと思いましたが、
豈図らんや 1927年問題は2020年に引き継がれていました、この点が本作の大きな優位点に違いありません。

冒頭に申し上げたヘンリー王子の離脱問題に重なる危機が本作にも取り上げられています。
「気に入らない人たちをもてなしたり、興味のない委員会に参加することより自分のしたいことがあるはず」という王室メンバー、貴族たち。
その一方で王室へのゆるぎない忠誠と愛情を隠すことの無い大勢の人たち。
この相反する王室への反応は両者ともに深い王室への愛情に根差すものであることを僕はじっくりと説得されていくのでした。

イメルダ・スタウントン、マギー・スミスの火花を散らす競演も拝見でき、
英国魂らしきものにも接することができる楽しい鑑賞時間でした。
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