祈りの幕が下りる時 (2017)

文字数 408文字

【平成版「砂の器」といえば失礼かな?】 2018/1/27



物語も映像もあの「砂の器」が思い出されて戸惑った。
野村芳太郎監督の「砂の器」のことであり、松本清張原作である。
福澤監督と東野圭吾さんには失礼なメタファーになるかもしれないが、そのくらい完成度が高かった。

最近僕はTVドラマの本編に偏見を持たなくなった、持たなくていいシネマが増えた。
本シネマはTVドラマの完結編とのこと、一層TV離れを意識していた。
まず、ドラマを見ていなくても困るところが一切ない流れになっていたし、要所では説明フォローがさりげなくあった。
質・量ともに贅沢なキャスティングで、阿部寛さんの技を支えていく。
劇場スクリーンに映える俯瞰ショットや逆に微細な画像が上手に使い分けられている。

「砂の器」といったが、『もう悲劇の物語の幕は下ります』というセリフはシネマの歴史に刻み込まれた。

「祈りの幕が下りる時」が新たにサスペンス叙事詩になった瞬間だった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み