不能犯 (2017)

文字数 696文字

【「希望」は役立たず】 2018/2/2



犯罪立証ができない犯罪を不能犯と呼ぶらしい、
さすればポリスシネマかと思っていたら然に非ず。
目を充血させて他人を操る犯人、
そんなビームを跳ね返す女デカ 信条は「希望」・・。
どうやらホラーシナマを作ったおつもりらしかった、監督の経歴を後から知ったのだが。

道理でストーリ展開が淡泊でうすら寒い、原作を貶めたのでなければいいのだけれど・・・。
俳優陣の成果も恐ろしく希薄だった、手練れの松坂桃李さんも困っていたように
お見受けしたし、
僕が本シネマに出向いた90%のインセンティブだったはずの沢尻エリカさんは
学芸会の淵に沈んでしまった。
彼女が刑事役に対応できなかったという致命的な判断ミスはしたくない、
実際彼女も困っていたようだった、ホラーと警察物語のはざまで。
若手の俳優さんたちも、主演以下同様に右往左往苦戦していた。

で、ホラーの方はどうだったか?
人の心を操る演技ほど難しいものはないだろう、
直近で拝見したマシュー・マコノヒーさんですら困っていた(ダークタワー)。
マシューの場合は結局何も演じなかったという賢明さを感じたが、
本シネマではマインドコントロールプロセスをヴィジュアル化するオールドファッションの
カレードスコープが登場した、それも繰り返し。
これではホラーにならない、少なくとも僕には。

そして「希望」のお話しだけど、
人の心を操る妖怪に抗うには、一にも二にも「希望」を絶やさないことだという女刑事。
まさかどちらかの女ガバナーと同じパターンじゃないでしょうね?
堅実な日常実績と類まれな頭脳があってこその「希望}ですから。
いやいや政治のお話しではなくて、ほんと。


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