シークレット・オブ・モンスター (2015)

文字数 488文字

【右傾化への警告ですか】 2016/11/25



ヒットラーやスターリンを連想させる独裁者がどんな幼年期を過ごしたかを描くものの、しかしかなりの意識過剰だった。

父はアメリカ国務省次官補で第一次世界大戦処理を任されてフランスに家族と駐在するほどの大物。母はドイツ系の語学をはじめ多彩な英才女性。お二人とも子供への愛情は濃密とは思えない。
ただ、そんな家庭環境の子供が、どちらかといえば恵まれた環境に育った子供がどうすれば独裁者になれるのか?
本シネマでは、その原因をとして、宗教をやり玉に挙げている。
キリスト教を拒否すれば怪物独裁者になるというということか?

このあたりの論理、または条理が納得できなかった。
仏教徒であるが故の想像力不足なのだろうか。

古今東西、独裁者にとっては宗教は一番の大敵だった。
その意味から、本シネマでの独裁者もわかりやすい人物設定なのだろう。
宗教では戦争は阻止できない、平和は勝ち取れない時代になって久しいというのに。

今、世界が右傾化、独裁化しつつある中での警鐘なのだろう。
それにしては、奥行きのない単調な訴え方に終始していた。
何よりも威嚇的音響が耳に不快だった。
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