バトルシップ (2012)

文字数 716文字

【ちょうどいいシネマ】 2012/4/22



なにやらセンテニアル作品にしては幼稚傾向かもね・・・
と懸念しながらも浅野さんご祝儀もあっていそいそと鑑賞に出掛けた。
ちょうどいい娯楽作品だった。
ちょうどいいアクション、ロマンス、友情のミックスにシネマを楽しむ原点を感じたものだ。

予告編とタイトルからクライマックスの仕掛けは予想できたが、そこにに至るまでのハリウッドお得意の仲間愛、兄弟愛が手堅く描かれている。
特に、日本の海上自衛官(浅野)は意外な儲け役で、主人公(キッチュ)と最後は理解を深めて友情厚いハッピーエンドに至るというハリウッドシネマに典型的なマイナー民族優遇の恩恵に浴していた。
確かに海軍力とは自称しないくせに装備も兵員も世界有数の日本自衛隊は、ある意味ではマイナー民族なのかもしれないけどね。

今回「かたき役」は遠い宇宙から地球侵略に遠征してきたエイリアン、
近頃宇宙人は悪役が多いけど今作ではヒューマノイドにフォルムされていて、
ちょいと人間味を感じる悪を演出しようとした製作者の苦労のあとがうかがえる。
このエイリアンの武力は地球人のそれを圧倒するのも定石なら、
唯一の欠点が太陽光線などという設定もありきたりだけど、
実は気楽に鑑賞するにはちょうどいいものである。

歴然とした武力の差がある中で、日米海軍が徹底抗戦を選択して勝利に知恵を絞るのも見所だし、何より超アナログ戦艦ミズーリーを出撃させ一矢を報いる発想は僕ら年代の戦争シネママニアには堪えられないところがある。
戦艦ミズーリーを再稼動させる退役軍人が「ロックンロールだぜっ」と活き上がるシーンは本作の見所でもある。

まさに「古きを訪ねて新しきを知る」にはちょうどいいシネマだった。
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