【湿気た花火~拾漆~】

文字数 537文字

 花火ーーそういえば、最近は全然見ていないなと思った。

 それは確かに夏に見るのが定番なのだから、最近見てるワケがないだろうといわれればそれまでかもしれない。だが、おれはもうここ数年、ずっと花火なんてモノを見ていない。

 そもそもの理由としては、まず花火のようなイベントがある時は必ず何かしらの予定が入っていたからだったりする。大体は芝居の稽古か武術の稽古なのだが。

 大体、この年にもなると花火でワクワクするようなこともない。というか、中学生の時にはもはやそこにワクワクなんてなかったのだけど。確かにワクワクはしなかったが、その時分のイベントというか、そういうモノを楽しむ余裕のようなモノはあったのかもしれない。中学時代の友だちと祭りに行って、花火を見て共に過ごした時間を共有する。それが何といっても楽しかったのは間違いなかった。

 じゃあ、今はどうだーーここ数年は?

 余裕なんてなかった。余裕がないほどやることが多かったといえば聞こえはいいかもしれないが、ずっと動き続ければどんなモノでもすぐにボロが来る。実際、今年の頭に大きく体調を崩したことも考えると、ずっと動き続けるのはいいことでもあり、かなりリスクを孕んだことでもあるとわかる。

 花火、かーーおれは呆然とした。

 【続く】
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登場人物紹介

どうも!    五条です!


といっても、作中の登場人物とかではなくて、作者なんですが。


ここでは適当に思ったことや経験したことをダラダラと書いていこうかな、と。


ま、そんな感じですわ。

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