【すべてはあなたのために】
文字数 2,455文字
リーダーを任せられることは多いだろうか。
残念なことに、おれは多い。これは自慢でもなんでもなく、本当に頭痛の種だったりする。
本来、リーダーや何かを自分からやりたがる人は、自己顕示欲の強い無能か、クソ真面目が多く、リーダーに推薦されるのは、人からの信頼が厚い人が多いのだけど、残念なことにおれは自己顕示欲の低い無能で、クソ不真面目で、しかも人から嫌われている、とリーダーをやりたがるタイプとも、リーダーに推薦されるタイプともマッチしていない。
なら、何故リーダーをやる機会が多いのか。これは案外シンプルだったりする。というのも、態度が尊大で、声高だからだ。尊大なのは例外としても、声高な人間というのは、何となく説得力があるように見え、しっかりとしている印象を与える。まぁ、残念なことにおれは説得力を持たないズボラなんだが。
しかし、そう考えると一体何故、おれがこんなにもリーダーをやる機会が増えてしまったのか。恐らく、それは慣れなのだと思う。
何となくリーダーみたいな立場を続けていると、案外、そういった立場に立つことに慣れが生じ、どう立ち回ればベストかというのがある程度見えてきてしまう。まぁ、それでもおれはしくじり続けているのだけど。
じゃあ、おれがリーダーを務めるようになったそのルーツとは何なのかーーそれは紛れもなく、中学三年の時にやった体育祭の応援団長だと思う。
昨日も話したんで、ちょっとしたおさらいとして話すと、おれは脳まで筋肉な体育大好きっ子ではなく、むしろ、映画に小説に、ゲームにプロレスにロックンロールが好きな文化系だったのだ。にも関わらず、セクハラ大好きな担任のブタさんの計略にハマってしまい、体育祭の応援団長をやらざるを得なくなったワケだ。
ババア、マジでふざけんな。
さて、昨日までのあらすじーー「沖縄の水産大学に通う学生の神敬介は、XライダーとなってGoD秘密警察第一室長、アポロガイストの狂い虫作戦を退け、勝利したのだ!」
まぁ、何か違う気がしないでもないけど、多分気のせい。さて、ここからは昨日の続きであるーーよし、一〇万払わなくてすんだぜ!
さて、担任の策略により体育祭の応援団長にされてしまった五条氏。まぁ、とにかく帰り道の足取りは重かった。何でおれが、とマジで悩んだもんな。
そもそも、おれはリーダーには向かないタイプだし、当時は向く、向かない以前に協調性がなかったもんで。ま、どうしようもないよね。
翌日、学校へいき、何も事情を知らないクラスメイトが陰キャの机に寄り掛かって駄弁ってる様を見て、こいつらもあと数分後にはおれが応援団長なのだと知って絶句することだろうと、自分でもウンザリしてたんだけど、まぁ、結局いつも通りホームルームが始まりまして、ブタさんの口から昨日決まった地獄の事実が告げられたワケですよ。
「応援団長ですが、五条くんがやってくれることになりました」
何だそれは。まるで、おれが立候補したみたいじゃんか。じゃなくて、アンタが強要したんだろうが。あたかも、おれが立候補しましたみたいないい方をするな!
と、文句はいくらでもいいたかったのだけど、おれが応援団長と聞かされたクラスメイトは、
マジで顔が引きつってたからな。
何でコイツが?みたいな困惑の表情を見せてるけどな、誰もやらないからおれが担任にハメられる破目になったんだ!とマインドの中でいくら叫んでも何の意味もなく、結局おれに向けられたのは困惑の表情と冷たい視線でした。なら、テメエらで何とかしろよ。
さて、おれが団長をやると決まったことは、わずか一時間程度で他クラスにも広まり、色んなヤツから「お前が団長なの?」と訊かれたんですが、ソイツらをぶちのめす妄想をしながら笑顔で、「うん、そうなんだ」というのは中々キツかったですわ。サイコ五条。
特にそれをいってきたのはあっちゃんで、「うわぁ! お前、マジで団長なのかよ! ふぁー! 団長だってよぉ!」とかそんな感じ。この時ばかりはマジで暴力行為が治外法権になるだろうと思い、手が出そうだったんだけど、ほんとよく我慢したもんだわ。
まぁ、そんなワケで体育祭の応援団長になってしまったんで、団長、副団長による会議に参加しなければならなくなったんです。
で、うちの副団長ですが、これは実は最初のホームルームで一発で決まってて、クソ真面目だけど、どこか空回りしているシーサーみたいな女子ーー面倒なんで以降は「シーサー」と呼ぶわーーが務めることとなっていたのだ。
このシーサーとは、小学校高学年で同じクラスで、それこそ不真面目なおれは散々怒られたもんで、ちょっとした因縁があったのだけど、いざ、団長、副団長の関係となるとそんなこともいっていられず、とりあえずはよろしくということになったのだ。
で、数日後、応援団長、副団長の会議に参加したのだけど、
全員見事な体育脳の皆様でした。
あかん。完全に場違いだ。今でこそこういった人たちとも話は合わせられるけど、この当時のおれは引っ込み思案の口下手で話も合わせられず、何とか場の空気に飲まれないようには頑張ったのだが、うん、完全に飲まれてたな。
というわけで、会議は終わったんだけど、緊張で何を話したのかまったく覚えておらず、持病の偏頭痛が調子こき始めまして。いやぁ、マジ、人間には向き不向きってのがあるのな。
で、応援団には応援団員が必要なワケで。おれも団員探しに明け暮れることとなったのだけど、その話はまた明日。
何か、一回にすべてのエピソードを書ききるより、分割したほうがモチベーションも上がるな。さて、明日は団員探し及び、下級生応援団員との交流を描く、『黄団死闘篇』をお送りするわ。あ、ちなみにおれが受け持つことになったのが、黄団な。
じゃ、また明日な。
残念なことに、おれは多い。これは自慢でもなんでもなく、本当に頭痛の種だったりする。
本来、リーダーや何かを自分からやりたがる人は、自己顕示欲の強い無能か、クソ真面目が多く、リーダーに推薦されるのは、人からの信頼が厚い人が多いのだけど、残念なことにおれは自己顕示欲の低い無能で、クソ不真面目で、しかも人から嫌われている、とリーダーをやりたがるタイプとも、リーダーに推薦されるタイプともマッチしていない。
なら、何故リーダーをやる機会が多いのか。これは案外シンプルだったりする。というのも、態度が尊大で、声高だからだ。尊大なのは例外としても、声高な人間というのは、何となく説得力があるように見え、しっかりとしている印象を与える。まぁ、残念なことにおれは説得力を持たないズボラなんだが。
しかし、そう考えると一体何故、おれがこんなにもリーダーをやる機会が増えてしまったのか。恐らく、それは慣れなのだと思う。
何となくリーダーみたいな立場を続けていると、案外、そういった立場に立つことに慣れが生じ、どう立ち回ればベストかというのがある程度見えてきてしまう。まぁ、それでもおれはしくじり続けているのだけど。
じゃあ、おれがリーダーを務めるようになったそのルーツとは何なのかーーそれは紛れもなく、中学三年の時にやった体育祭の応援団長だと思う。
昨日も話したんで、ちょっとしたおさらいとして話すと、おれは脳まで筋肉な体育大好きっ子ではなく、むしろ、映画に小説に、ゲームにプロレスにロックンロールが好きな文化系だったのだ。にも関わらず、セクハラ大好きな担任のブタさんの計略にハマってしまい、体育祭の応援団長をやらざるを得なくなったワケだ。
ババア、マジでふざけんな。
さて、昨日までのあらすじーー「沖縄の水産大学に通う学生の神敬介は、XライダーとなってGoD秘密警察第一室長、アポロガイストの狂い虫作戦を退け、勝利したのだ!」
まぁ、何か違う気がしないでもないけど、多分気のせい。さて、ここからは昨日の続きであるーーよし、一〇万払わなくてすんだぜ!
さて、担任の策略により体育祭の応援団長にされてしまった五条氏。まぁ、とにかく帰り道の足取りは重かった。何でおれが、とマジで悩んだもんな。
そもそも、おれはリーダーには向かないタイプだし、当時は向く、向かない以前に協調性がなかったもんで。ま、どうしようもないよね。
翌日、学校へいき、何も事情を知らないクラスメイトが陰キャの机に寄り掛かって駄弁ってる様を見て、こいつらもあと数分後にはおれが応援団長なのだと知って絶句することだろうと、自分でもウンザリしてたんだけど、まぁ、結局いつも通りホームルームが始まりまして、ブタさんの口から昨日決まった地獄の事実が告げられたワケですよ。
「応援団長ですが、五条くんがやってくれることになりました」
何だそれは。まるで、おれが立候補したみたいじゃんか。じゃなくて、アンタが強要したんだろうが。あたかも、おれが立候補しましたみたいないい方をするな!
と、文句はいくらでもいいたかったのだけど、おれが応援団長と聞かされたクラスメイトは、
マジで顔が引きつってたからな。
何でコイツが?みたいな困惑の表情を見せてるけどな、誰もやらないからおれが担任にハメられる破目になったんだ!とマインドの中でいくら叫んでも何の意味もなく、結局おれに向けられたのは困惑の表情と冷たい視線でした。なら、テメエらで何とかしろよ。
さて、おれが団長をやると決まったことは、わずか一時間程度で他クラスにも広まり、色んなヤツから「お前が団長なの?」と訊かれたんですが、ソイツらをぶちのめす妄想をしながら笑顔で、「うん、そうなんだ」というのは中々キツかったですわ。サイコ五条。
特にそれをいってきたのはあっちゃんで、「うわぁ! お前、マジで団長なのかよ! ふぁー! 団長だってよぉ!」とかそんな感じ。この時ばかりはマジで暴力行為が治外法権になるだろうと思い、手が出そうだったんだけど、ほんとよく我慢したもんだわ。
まぁ、そんなワケで体育祭の応援団長になってしまったんで、団長、副団長による会議に参加しなければならなくなったんです。
で、うちの副団長ですが、これは実は最初のホームルームで一発で決まってて、クソ真面目だけど、どこか空回りしているシーサーみたいな女子ーー面倒なんで以降は「シーサー」と呼ぶわーーが務めることとなっていたのだ。
このシーサーとは、小学校高学年で同じクラスで、それこそ不真面目なおれは散々怒られたもんで、ちょっとした因縁があったのだけど、いざ、団長、副団長の関係となるとそんなこともいっていられず、とりあえずはよろしくということになったのだ。
で、数日後、応援団長、副団長の会議に参加したのだけど、
全員見事な体育脳の皆様でした。
あかん。完全に場違いだ。今でこそこういった人たちとも話は合わせられるけど、この当時のおれは引っ込み思案の口下手で話も合わせられず、何とか場の空気に飲まれないようには頑張ったのだが、うん、完全に飲まれてたな。
というわけで、会議は終わったんだけど、緊張で何を話したのかまったく覚えておらず、持病の偏頭痛が調子こき始めまして。いやぁ、マジ、人間には向き不向きってのがあるのな。
で、応援団には応援団員が必要なワケで。おれも団員探しに明け暮れることとなったのだけど、その話はまた明日。
何か、一回にすべてのエピソードを書ききるより、分割したほうがモチベーションも上がるな。さて、明日は団員探し及び、下級生応援団員との交流を描く、『黄団死闘篇』をお送りするわ。あ、ちなみにおれが受け持つことになったのが、黄団な。
じゃ、また明日な。