【サタデーナイト】

文字数 845文字

 土曜の夜の宙ぶらりんな感じが好きだ。

 これを具体的にいい表すことは非常に難しいのだけど、この休日かつ、翌日も休みという事実の中で過ごすこの宙ぶらりんな感じというか空気感がたまらなく好きなのだ。

 考えてみると、今も昔も好きな曜日といえば、金曜日か土曜日だった。

 前者はシンプルにウィークデーの終末感を堪能できるから。後者は先に説明した通り。

 特に中学生くらいになると、その楽しみ方もオープンになってきて、昼から夕方に掛けては友人と会って遊んで、夜はオンラインチャットを楽しみ、深夜は好きなテレビ番組を観る傍ら、空いた時間でホラーゲームや格闘ゲームを楽しむという、ーー個人的にはーー本当に有意義な曜日だったワケだ。

 大学生になると独り暮らしで自由な時間が増え、朝から晩までずっと映画を観て過ごし、腹が減ったら三〇分くらい歩いて牛丼を食べにいく。そして、その歩いている最中はずっと好きなラジオ番組に耳を傾ける。

 プラス少し前までは芝居の稽古をやってみんなで飲みに行くか、沖縄空手の稽古に出るかだったのだけど、それだって楽しかったし、緊急事態宣言下のこの何もないような時間の中でも映画や読書を楽しんだり、リモートで友人たちと話したりできたのも楽しくて仕方なかった。

 派手に光るネオンに、その脇で眠る闇。駅前の騒がしさと郊外の霧掛かったような静けさ。おれは土曜の夜の持つ、あの喧騒と静寂が同居するホロウな空気感が大好きで仕方なかった。

 そしてそれを今では家の中で楽しんでいる。また今日もコールが掛かる。静けさに手を喧騒に身を委ね、それが終わればまた静けさに抱かれてひとりに戻る。最高の土曜日。

 夜はまだ終わらない。グラスの中のジョニーウォーカーの黒ラベル、その中で傾く溶けゆく氷のように、まだ消えるには早すぎる。暖色灯の元でオールディーズのロックンロールでも聴きながら酩酊して、まだ明けぬ夜を堪能するのもいいと思うのだ。

 土曜の夜、一体どのように楽しんだろうか?

 今日はここまでーーアスタラビスタ。

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登場人物紹介

どうも!    五条です!


といっても、作中の登場人物とかではなくて、作者なんですが。


ここでは適当に思ったことや経験したことをダラダラと書いていこうかな、と。


ま、そんな感じですわ。

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