【好かれるには醜悪すぎる】
文字数 2,075文字
思わぬところからの一撃というのは何においても衝撃的なモノだ。
まぁ、何をされるにおいても不意に何かが来るのは驚きだろうけど、これには悪い場合もあれば、いい場合もある。
例を挙げれば前者は唐突な暴力であろう。暴力といっても、それには物理的な暴力もあれば精神的な暴力もある。
物理的な暴力に関しては説明はいらないだろう。精神的な暴力というのは悪口は勿論、唐突な不幸なんかもそうである。
では後者に関してだが、これはシンプルにサプライズというヤツだ。サプライズって何って?ーープレゼントだったり、いい情報が舞い込んで来ることだよ。
前者と後者、意味合いは真逆ではあるが互いに共通していることもあるーー勿論、突然起きることとかそういう当たり前の話は別で、だ。
では、それは何か。
それは人のこころに対してより強く作用させることが出来るということだ。
さて、今日はそんな不意に来た話に関する話。多分二回か三回に分けて書くと思う。というワケでやってくわーー
あれは初めての芝居を終えた後のことだった。その日は十二月の日曜で、特にやることもなく家でひとり読書をしていたのだ。
するとそこに一通のメッセージが。
おれは当時付き合っていたあおいからのモノだろうと思い、取り敢えず一章読み終わったらメッセージを確認することにしたのだ。
が、一度本を読み出すと中々抜け出せなくなるのが本好きのサガだ。
これがつまらない本や難しい本なら章の途中でも手を止めてメッセージを確認するのだけど、その時読んでいた本は普通に面白くて、結局メッセージを確認したのは着信があってから五時間後とかになってしまったのだ。
メッセージは何件か来ていた。やはり、本を読んでいるとメッセージが来たことにも気づかないのだろう。中にはあおいからのメッセージもあった。が、驚いたのはーー
テリーからメッセージが入っていたのだ。
多分覚えていないかと思うので説明をすると、テリーは『ブラスト』の古参メンバーのひとりで、大胆ではあるが非常に繊細な芝居をする中年女性だった。
ちなみに何故「テリー」なのかというと名前が「照子」だからだ。テリーはこの次の公演の脚本と演出を務めることとなるのだけど、それはまた別の話ーーもしかしたらその内書くかもしれないけど、『初舞台篇』と違ってかなり駈け足になるかと。それはさておきーー
テリーとは特に個人的にやり取りをすることはあまりなく、それこそ初舞台の稽古期間に芝居の相談をしたのと、本番前日に「明日はよろしくお願いします!」といった挨拶の連絡をしたくらいだった。
何だろうと思いつつおれはメッセージを開いた。するとそこにはーー
「ゴジョーくん、お疲れ! 突然ごめんね。今日連絡したのは、ちょっとお願いしたいことがあってーー」
とあり、テリーからのお願いごとが書いてあったのだけど、その内容はーー
二月にある五村芸術祭の司会進行を一緒にやってくれないか、とのことだった。
唐突な話に驚きはしたが、テリーとイベントの司会進行と聴いて、出来るかなと不安に思う反面、とても嬉しかった。やはり、そういうことに誘って貰えるのはシンプルに嬉しいよな。
だが、この時は結論を保留にした。
というのも、この時はまだパニックが治まり切っておらず、確かに初舞台は何とかなったとはいえ、次の舞台ではどうなるかわからないと不安だったのだ。
やってみたいという気持ちはある。だが、パニックがおれの肩をひき止める。
おれはあおいにこのことを相談してみた。あおいはーー
「無理はしないほうがいいよ。でも、やってみたいと思ったらやってみるのもいいし、テリーにそういう風に誘われるなんて羨ましいな」
更にあおいがいうには、テリーがそういう風なことに誘うということは、おれのことを認めているからだとのことだった。
嬉しかったし、おれとしても是非ともやってみたいと思っていた。だが、パニックはどうする。もし、本番中に倒れたら?ーーそう考えるとどうしても足がすくんでしまう。
テリーがいうには期限は一週間後とのことだった。
おれはやってみたいという好奇心と倒れたらどうしようというパニックの狭間で揺れ動いた。そして、おれは決心しメッセージを貰った数日後、テリーにこう返信したーー
「是非、やらせて頂きます」
そう返信すると、少ししてテリーから、
「そっか!よかった!では、また改めて連絡するね!」
との連絡があった。
市のイベントの司会。不安はあるが、やると宣言するとすぐに、どう立ち回ろうかワクワクしながら考えていた。
あぁでもない、こうでもない。考えても答えは出なかった。取り敢えずは続報を待ち、話を聴いてからだろう。
それから数日後、テリーから連絡があった。おれはドキドキしながらメッセージを開いた。が、おれは思わず首を傾げ過去のメッセージを読み返したのだが、そこで漸く、
自分がとんでもない勘違いをしていたと知るのだったーー
さて今日はここまで。多分、あと二回くらいで終わるかな。じゃ、
アスタラビスタ。
まぁ、何をされるにおいても不意に何かが来るのは驚きだろうけど、これには悪い場合もあれば、いい場合もある。
例を挙げれば前者は唐突な暴力であろう。暴力といっても、それには物理的な暴力もあれば精神的な暴力もある。
物理的な暴力に関しては説明はいらないだろう。精神的な暴力というのは悪口は勿論、唐突な不幸なんかもそうである。
では後者に関してだが、これはシンプルにサプライズというヤツだ。サプライズって何って?ーープレゼントだったり、いい情報が舞い込んで来ることだよ。
前者と後者、意味合いは真逆ではあるが互いに共通していることもあるーー勿論、突然起きることとかそういう当たり前の話は別で、だ。
では、それは何か。
それは人のこころに対してより強く作用させることが出来るということだ。
さて、今日はそんな不意に来た話に関する話。多分二回か三回に分けて書くと思う。というワケでやってくわーー
あれは初めての芝居を終えた後のことだった。その日は十二月の日曜で、特にやることもなく家でひとり読書をしていたのだ。
するとそこに一通のメッセージが。
おれは当時付き合っていたあおいからのモノだろうと思い、取り敢えず一章読み終わったらメッセージを確認することにしたのだ。
が、一度本を読み出すと中々抜け出せなくなるのが本好きのサガだ。
これがつまらない本や難しい本なら章の途中でも手を止めてメッセージを確認するのだけど、その時読んでいた本は普通に面白くて、結局メッセージを確認したのは着信があってから五時間後とかになってしまったのだ。
メッセージは何件か来ていた。やはり、本を読んでいるとメッセージが来たことにも気づかないのだろう。中にはあおいからのメッセージもあった。が、驚いたのはーー
テリーからメッセージが入っていたのだ。
多分覚えていないかと思うので説明をすると、テリーは『ブラスト』の古参メンバーのひとりで、大胆ではあるが非常に繊細な芝居をする中年女性だった。
ちなみに何故「テリー」なのかというと名前が「照子」だからだ。テリーはこの次の公演の脚本と演出を務めることとなるのだけど、それはまた別の話ーーもしかしたらその内書くかもしれないけど、『初舞台篇』と違ってかなり駈け足になるかと。それはさておきーー
テリーとは特に個人的にやり取りをすることはあまりなく、それこそ初舞台の稽古期間に芝居の相談をしたのと、本番前日に「明日はよろしくお願いします!」といった挨拶の連絡をしたくらいだった。
何だろうと思いつつおれはメッセージを開いた。するとそこにはーー
「ゴジョーくん、お疲れ! 突然ごめんね。今日連絡したのは、ちょっとお願いしたいことがあってーー」
とあり、テリーからのお願いごとが書いてあったのだけど、その内容はーー
二月にある五村芸術祭の司会進行を一緒にやってくれないか、とのことだった。
唐突な話に驚きはしたが、テリーとイベントの司会進行と聴いて、出来るかなと不安に思う反面、とても嬉しかった。やはり、そういうことに誘って貰えるのはシンプルに嬉しいよな。
だが、この時は結論を保留にした。
というのも、この時はまだパニックが治まり切っておらず、確かに初舞台は何とかなったとはいえ、次の舞台ではどうなるかわからないと不安だったのだ。
やってみたいという気持ちはある。だが、パニックがおれの肩をひき止める。
おれはあおいにこのことを相談してみた。あおいはーー
「無理はしないほうがいいよ。でも、やってみたいと思ったらやってみるのもいいし、テリーにそういう風に誘われるなんて羨ましいな」
更にあおいがいうには、テリーがそういう風なことに誘うということは、おれのことを認めているからだとのことだった。
嬉しかったし、おれとしても是非ともやってみたいと思っていた。だが、パニックはどうする。もし、本番中に倒れたら?ーーそう考えるとどうしても足がすくんでしまう。
テリーがいうには期限は一週間後とのことだった。
おれはやってみたいという好奇心と倒れたらどうしようというパニックの狭間で揺れ動いた。そして、おれは決心しメッセージを貰った数日後、テリーにこう返信したーー
「是非、やらせて頂きます」
そう返信すると、少ししてテリーから、
「そっか!よかった!では、また改めて連絡するね!」
との連絡があった。
市のイベントの司会。不安はあるが、やると宣言するとすぐに、どう立ち回ろうかワクワクしながら考えていた。
あぁでもない、こうでもない。考えても答えは出なかった。取り敢えずは続報を待ち、話を聴いてからだろう。
それから数日後、テリーから連絡があった。おれはドキドキしながらメッセージを開いた。が、おれは思わず首を傾げ過去のメッセージを読み返したのだが、そこで漸く、
自分がとんでもない勘違いをしていたと知るのだったーー
さて今日はここまで。多分、あと二回くらいで終わるかな。じゃ、
アスタラビスタ。