【蝋燭斬りは達人の証か?】
文字数 2,045文字
何かに夢中になるのはいいことだと思う。
そもそも人は人生において、我を忘れるほどのめり込める、夢中になれるモノを見つけられることは稀だと思うのだ。
大体はかじって終わり。それか何となく理解して堪能出来るほどに技能を身につけて楽しむというのが殆どだーーまぁ、これが夢中といえないかというとそんなことはない。
ただ、自分の人生のすべてを掛けてという気迫、気概で何かに取り組めるというのは本当に稀だ。そもそも、何かを長年続けるというのも中々に難しいしな。
かくいうおれはというと、まぁ、長年続きはしても我を忘れるほどに夢中になったモノなどないんじゃないかというのが本音だ。
確かに何かを学び、身につけるのは好きだし、非常に楽しいと思う。だが、自分の人生のすべてを掛けてというほどのめり込んでいるかというと、かなり疑わしい。
というのも、おれは色んなモノに手を出しがちで、ひとつの場所に留まれないような傾向があるからだ。
つまり、多趣味ではあるが、飽き性で、好きなモノに飽きたら別の好きなモノに、ということを繰り返しているワケだ。
そんなことをしているとどうなるかというと、何かを極めるところまではいけず、結局は何となく齧った状態になって終わりというのを繰り返すので、何かが突き抜けるということがない。いってしまえば、どれも平均より少し下ぐらいの技能に留まるばかりというワケだ。
ただ、逆に感化されやすい性格ではあるので、ハマったばかりの時はその世界観にのめり込んでしまうため、最初のブーストだけは半端ないのだけど、そうなると盲目的にそれを信奉するみたいな面倒なことになりかねない。
まぁ、おれの場合はそういった最初のブーストで何度となくつまらない上に致命的なミスをしているんで、ハマり過ぎないようにするのは防衛規制としてはいいのかもしれない。
とはいえ、急に熱がカッと来ることもある。そして、それでミスることも。さて、今日はそんな話ーー
あれは三年位前のことだった。その時は年末で特にやることもなく、おれは実家でひとり、自室にて『必殺仕事人Ⅴ』を観ていたのだ。
まぁ、この仕事人Ⅴなんだけど、レンタル落ちで安価で手に入れた全巻セットのモノで、おれも年末の暇な時間はずっと仕事人Ⅴを観ていようと思っていたのだ。
とはいえ、ね。年末も年末になるとやることが本当になく、仕事人Ⅴもずっと観ているとそれはそれで疲れてくるというか、何となく身体を動かしたくなって仕方がなかったのだ。
それも観ていたのが仕事人Ⅴである。シリーズ的には衰えて来ているとはいえ、中村主水ーーというか、藤田まことの独特な刀捌きを観ていると、おれも血が滾って来てしまう。
この時点で、おれは居合も弐段。それも、初段にて大会で三位になったこともあって、居合に対する熱がかなりあった時期だったのだ。
まぁ、こんなことをいうと、今はそうでもないのかとも思われるかもしれないけど、今は今で落ち着いているように見えて熱はちゃんとあるんだよな。早い話がイキッたような熱は今はないってことだ。それはさておきーー
そんな感じで当時イキッてしまっていたこともあったプラス、年末で稽古納めもしてしまったこともあって、次の居合の稽古は年始の半ばくらいになってしまうワケだ。
だが、おれの中の居合熱が中村主水のせいで、この瞬間に一気に燃え上がってしまい、道着も着ずに室内で刀を抜いては振りを繰り返していたのだ。そしたらーー
ガチンッ!
イヤな音がしたのだ。
ま、まぁ、気のせいだろう。そう思って天井を見てみると、おれは気づいてしまったのだ。というのもーー
電灯カバーが割れていたのだ。
そう、おれは居合刀で電灯カバーを一刀両断してしまっていたのだ。
やってしまった……。ナチュラルにそう思ったよな。てか、いい年して中学生みたいなことしてんなよって話なんだけど。
まぁ、とはいえ、ね。カバーが割れていても電灯が生きていれば何の問題もないのですよ。そう思い、おれは気楽でいたのだ。
で、その日の夕刻。夕暮れ時で辺りが何となく暗くなってきたこともあっておれは自室の電気をつけようと、電灯のスイッチを入れたのだ。そしたら、案の定ーー
電気がつかないのな。
そう、カバーだけではない、おれは電灯もろとも一刀両断してしまっていたのだ。
とはいえ、夜さえ何とか凌げばいいのだ。そもそも、遥か昔は夜になったら人は寝ていたのだ。おれもそうすればバレないはずーー
即効親にバレたよな。
まぁ、当たり前か。結局、その後、電灯を変えなきゃならなくなりーーというか、何で自分で密かに電灯を変えるという選択肢がなかったのか不明ーー、真っ暗な部屋の中、スマホの明かりを頼りに電灯を交換せざるを得なくなったのでした。マジ、中学生からまったく成長してないよな。
さて、今日はこんな感じ。短い?ーーまぁ、暑くて文章書くのも疲れるんよ。暑さで集中力が削がれるのも困ったモンだよな。
アスタラ。
そもそも人は人生において、我を忘れるほどのめり込める、夢中になれるモノを見つけられることは稀だと思うのだ。
大体はかじって終わり。それか何となく理解して堪能出来るほどに技能を身につけて楽しむというのが殆どだーーまぁ、これが夢中といえないかというとそんなことはない。
ただ、自分の人生のすべてを掛けてという気迫、気概で何かに取り組めるというのは本当に稀だ。そもそも、何かを長年続けるというのも中々に難しいしな。
かくいうおれはというと、まぁ、長年続きはしても我を忘れるほどに夢中になったモノなどないんじゃないかというのが本音だ。
確かに何かを学び、身につけるのは好きだし、非常に楽しいと思う。だが、自分の人生のすべてを掛けてというほどのめり込んでいるかというと、かなり疑わしい。
というのも、おれは色んなモノに手を出しがちで、ひとつの場所に留まれないような傾向があるからだ。
つまり、多趣味ではあるが、飽き性で、好きなモノに飽きたら別の好きなモノに、ということを繰り返しているワケだ。
そんなことをしているとどうなるかというと、何かを極めるところまではいけず、結局は何となく齧った状態になって終わりというのを繰り返すので、何かが突き抜けるということがない。いってしまえば、どれも平均より少し下ぐらいの技能に留まるばかりというワケだ。
ただ、逆に感化されやすい性格ではあるので、ハマったばかりの時はその世界観にのめり込んでしまうため、最初のブーストだけは半端ないのだけど、そうなると盲目的にそれを信奉するみたいな面倒なことになりかねない。
まぁ、おれの場合はそういった最初のブーストで何度となくつまらない上に致命的なミスをしているんで、ハマり過ぎないようにするのは防衛規制としてはいいのかもしれない。
とはいえ、急に熱がカッと来ることもある。そして、それでミスることも。さて、今日はそんな話ーー
あれは三年位前のことだった。その時は年末で特にやることもなく、おれは実家でひとり、自室にて『必殺仕事人Ⅴ』を観ていたのだ。
まぁ、この仕事人Ⅴなんだけど、レンタル落ちで安価で手に入れた全巻セットのモノで、おれも年末の暇な時間はずっと仕事人Ⅴを観ていようと思っていたのだ。
とはいえ、ね。年末も年末になるとやることが本当になく、仕事人Ⅴもずっと観ているとそれはそれで疲れてくるというか、何となく身体を動かしたくなって仕方がなかったのだ。
それも観ていたのが仕事人Ⅴである。シリーズ的には衰えて来ているとはいえ、中村主水ーーというか、藤田まことの独特な刀捌きを観ていると、おれも血が滾って来てしまう。
この時点で、おれは居合も弐段。それも、初段にて大会で三位になったこともあって、居合に対する熱がかなりあった時期だったのだ。
まぁ、こんなことをいうと、今はそうでもないのかとも思われるかもしれないけど、今は今で落ち着いているように見えて熱はちゃんとあるんだよな。早い話がイキッたような熱は今はないってことだ。それはさておきーー
そんな感じで当時イキッてしまっていたこともあったプラス、年末で稽古納めもしてしまったこともあって、次の居合の稽古は年始の半ばくらいになってしまうワケだ。
だが、おれの中の居合熱が中村主水のせいで、この瞬間に一気に燃え上がってしまい、道着も着ずに室内で刀を抜いては振りを繰り返していたのだ。そしたらーー
ガチンッ!
イヤな音がしたのだ。
ま、まぁ、気のせいだろう。そう思って天井を見てみると、おれは気づいてしまったのだ。というのもーー
電灯カバーが割れていたのだ。
そう、おれは居合刀で電灯カバーを一刀両断してしまっていたのだ。
やってしまった……。ナチュラルにそう思ったよな。てか、いい年して中学生みたいなことしてんなよって話なんだけど。
まぁ、とはいえ、ね。カバーが割れていても電灯が生きていれば何の問題もないのですよ。そう思い、おれは気楽でいたのだ。
で、その日の夕刻。夕暮れ時で辺りが何となく暗くなってきたこともあっておれは自室の電気をつけようと、電灯のスイッチを入れたのだ。そしたら、案の定ーー
電気がつかないのな。
そう、カバーだけではない、おれは電灯もろとも一刀両断してしまっていたのだ。
とはいえ、夜さえ何とか凌げばいいのだ。そもそも、遥か昔は夜になったら人は寝ていたのだ。おれもそうすればバレないはずーー
即効親にバレたよな。
まぁ、当たり前か。結局、その後、電灯を変えなきゃならなくなりーーというか、何で自分で密かに電灯を変えるという選択肢がなかったのか不明ーー、真っ暗な部屋の中、スマホの明かりを頼りに電灯を交換せざるを得なくなったのでした。マジ、中学生からまったく成長してないよな。
さて、今日はこんな感じ。短い?ーーまぁ、暑くて文章書くのも疲れるんよ。暑さで集中力が削がれるのも困ったモンだよな。
アスタラ。