【カラスが鳴くとき、おれは笑う】
文字数 2,093文字
何かを成し遂げた時の達成感といったらないだろう。
例えそれが、ある程度確約されたような状況であろうと、勝利や栄光というモノとは無縁の人間からしたら、やはり嬉しいモノだと思う。
もちろん、そこにチートといったズルがある場合はそんなに達成感はないだろう。問題はチートを使わずに得る勝利である。
こんなことをいうと、確約されたような勝利というのがどういうモノかがわからなくなるかと思うのだけど、早い話がチートなしで手に入る武器のようなモノだと思って貰いたい。
要はどんなに有利な状況であろうと、敗けるリスクがゼロではないという中で、かつ自分が汗水を垂らして勝利を得るというのであれば、その得られた勝利は価値のあるモノなのではないかということだ。
さて、かくいうおれはというと、基本的に勝利や達成感とはあまり縁のない生き方をしてきたワケだ。まぁ、そんな灰色の人生の中にも、精彩を加えるような甘い勝利や達成感というのがないワケではない。
考えてみれば、敗北はしたけれど自分にとって初めての大役をやり通したという意味では、中三の体育祭応援団長だって、やり遂げた達成感はあったし、高校、大学受験も何だかんだいい感じに終えることが出来て達成感もあった。
そういった達成感でいえば、大人になってからのほうが縁があるとは思えるのだけど、やはりそういった栄光と縁のない頃に手に入れた勝利というのは格別だとおれは思うのだ。
さて、先週からの続きである。一応あらすじのようなモノは書いておいたほうがいいかーー
「中学三年時、五条氏は学校の総合学習において、クラスメイトの榎本、麦藁と発表を行うこととなった。そこで話し合い、カラスの生体について調べることとなり、発表形式を演劇形式に決めたのだった」
とこんな感じだろう。さて、やってく。今日は地味に調子が悪いんで早めに終わらせる。多分、全部は書かずにまた次回に持ち越すわ。
さて、総合学習の発表のための資料集めは順調に進んでいたワケだが、その中でおれたちが頭を悩ませたのは演劇形式の発表として使うシナリオをどうするか、だった。
もちろん、三人ともシナリオなんか書いたことはない。何かを演じるという経験も、小学生の時に演劇クラブにいた麦藁ぐらいにしかなかったので、スムーズに演じられるかどうかという課題もあったし、前途は多難だった。
我々三人はパソコンルームの一角で頭を悩ませていた。カラスの生体とカラスによる被害、それを上手く取り入れつつひとつの短い芝居のシナリオを考えていくとなると、中々難しい。
そこで、おれたちはそれぞれの意見を適当に述べて行くことにした。それによって決まったのはーー
・芝居は巨大なカラスと『ハリー』という男性による対峙によって進行する。
・ひとりは進行役専門。
・巨大なカラスがハリーを襲い、それに対してハリーが復讐のために進行役との掛け合いの中で、カラスの生体を調べるという流れ。
・巨大カラスと再会し、ハリーはカラスを制圧し、勝利を得る。
と、こんな感じである。一度は負け、情報を集めて対策を練りに練った果てに勝利する。まぁ、王道なシナリオ展開である。
ちなみに何故主人公の男性の名前が『ハリー』かというと、おれがその当時ハマっていた『サイレントヒル』の主人公の名前が『ハリー』だったので、愚直にもそのままパクってしまったワケだ。いいのか、それで。
さて、次に配役だが、これもスムーズに決まった。進行役が榎本、大カラスを麦藁、そしてハリーがおれである。まぁ、メキシカンジャパニーズみたいな顔をしたおれが『ハリー』という名前を名乗るのは中々に違和感だけども。
取り敢えず、大まかの流れも決まったので、三人で早速シナリオの執筆に取り掛かる。といっても、そんな大層なモノでもなく、セリフやなんかも三人でアイディアを出し合ってキーボードに打ち込んで行くといった感じ。
執筆は和気藹々と進み、特にこれといった問題もなく進んだ。それから発表までの残りの時間を使って、資料の整理をしつつ、劇の練習に励んだ。
とはいえ、劇を客観的に観る演出がいなかったこともあって、自分たちの芝居がどうだったかはわからない。ただ、特に大きなダメ出しもなく、稽古は進んだ。
時間はあっという間に過ぎ、そして本番を迎えることに。本番の発表は振り分けられた各クラスにて行われる。そこで優秀賞を取れば、クラスの代表ということで、後に学年全体の前で発表することとなる。
別にそれを狙っていたワケではないけれど、何となくそこまで進めるのならとは思っていた。
発表はツラツラと進んで行った。途中、「後は自分で調べて下さい」を連発する100メートルを全力で走ったら酸欠で倒れてしまったような大男がいたような気もするけど、それはそれとしてーーまぁ、凄かったよな。
そんなこんなでプログラムは進み、ついにおれたちの出番が来たワケだーー
とまぁ、今日はここまで。悪いね、今日はどうも体力的に限界なのよ。なんで、来週で完結させます。サボりとかいわないで。
まぁ、サボりみたいなもんよな。
アスタラ。
例えそれが、ある程度確約されたような状況であろうと、勝利や栄光というモノとは無縁の人間からしたら、やはり嬉しいモノだと思う。
もちろん、そこにチートといったズルがある場合はそんなに達成感はないだろう。問題はチートを使わずに得る勝利である。
こんなことをいうと、確約されたような勝利というのがどういうモノかがわからなくなるかと思うのだけど、早い話がチートなしで手に入る武器のようなモノだと思って貰いたい。
要はどんなに有利な状況であろうと、敗けるリスクがゼロではないという中で、かつ自分が汗水を垂らして勝利を得るというのであれば、その得られた勝利は価値のあるモノなのではないかということだ。
さて、かくいうおれはというと、基本的に勝利や達成感とはあまり縁のない生き方をしてきたワケだ。まぁ、そんな灰色の人生の中にも、精彩を加えるような甘い勝利や達成感というのがないワケではない。
考えてみれば、敗北はしたけれど自分にとって初めての大役をやり通したという意味では、中三の体育祭応援団長だって、やり遂げた達成感はあったし、高校、大学受験も何だかんだいい感じに終えることが出来て達成感もあった。
そういった達成感でいえば、大人になってからのほうが縁があるとは思えるのだけど、やはりそういった栄光と縁のない頃に手に入れた勝利というのは格別だとおれは思うのだ。
さて、先週からの続きである。一応あらすじのようなモノは書いておいたほうがいいかーー
「中学三年時、五条氏は学校の総合学習において、クラスメイトの榎本、麦藁と発表を行うこととなった。そこで話し合い、カラスの生体について調べることとなり、発表形式を演劇形式に決めたのだった」
とこんな感じだろう。さて、やってく。今日は地味に調子が悪いんで早めに終わらせる。多分、全部は書かずにまた次回に持ち越すわ。
さて、総合学習の発表のための資料集めは順調に進んでいたワケだが、その中でおれたちが頭を悩ませたのは演劇形式の発表として使うシナリオをどうするか、だった。
もちろん、三人ともシナリオなんか書いたことはない。何かを演じるという経験も、小学生の時に演劇クラブにいた麦藁ぐらいにしかなかったので、スムーズに演じられるかどうかという課題もあったし、前途は多難だった。
我々三人はパソコンルームの一角で頭を悩ませていた。カラスの生体とカラスによる被害、それを上手く取り入れつつひとつの短い芝居のシナリオを考えていくとなると、中々難しい。
そこで、おれたちはそれぞれの意見を適当に述べて行くことにした。それによって決まったのはーー
・芝居は巨大なカラスと『ハリー』という男性による対峙によって進行する。
・ひとりは進行役専門。
・巨大なカラスがハリーを襲い、それに対してハリーが復讐のために進行役との掛け合いの中で、カラスの生体を調べるという流れ。
・巨大カラスと再会し、ハリーはカラスを制圧し、勝利を得る。
と、こんな感じである。一度は負け、情報を集めて対策を練りに練った果てに勝利する。まぁ、王道なシナリオ展開である。
ちなみに何故主人公の男性の名前が『ハリー』かというと、おれがその当時ハマっていた『サイレントヒル』の主人公の名前が『ハリー』だったので、愚直にもそのままパクってしまったワケだ。いいのか、それで。
さて、次に配役だが、これもスムーズに決まった。進行役が榎本、大カラスを麦藁、そしてハリーがおれである。まぁ、メキシカンジャパニーズみたいな顔をしたおれが『ハリー』という名前を名乗るのは中々に違和感だけども。
取り敢えず、大まかの流れも決まったので、三人で早速シナリオの執筆に取り掛かる。といっても、そんな大層なモノでもなく、セリフやなんかも三人でアイディアを出し合ってキーボードに打ち込んで行くといった感じ。
執筆は和気藹々と進み、特にこれといった問題もなく進んだ。それから発表までの残りの時間を使って、資料の整理をしつつ、劇の練習に励んだ。
とはいえ、劇を客観的に観る演出がいなかったこともあって、自分たちの芝居がどうだったかはわからない。ただ、特に大きなダメ出しもなく、稽古は進んだ。
時間はあっという間に過ぎ、そして本番を迎えることに。本番の発表は振り分けられた各クラスにて行われる。そこで優秀賞を取れば、クラスの代表ということで、後に学年全体の前で発表することとなる。
別にそれを狙っていたワケではないけれど、何となくそこまで進めるのならとは思っていた。
発表はツラツラと進んで行った。途中、「後は自分で調べて下さい」を連発する100メートルを全力で走ったら酸欠で倒れてしまったような大男がいたような気もするけど、それはそれとしてーーまぁ、凄かったよな。
そんなこんなでプログラムは進み、ついにおれたちの出番が来たワケだーー
とまぁ、今日はここまで。悪いね、今日はどうも体力的に限界なのよ。なんで、来週で完結させます。サボりとかいわないで。
まぁ、サボりみたいなもんよな。
アスタラ。