【頭を垂らしても上は見えない】

文字数 1,222文字

 前々回の芝居の稽古から演出が合流したのだ。

 それまでは、いるメンバーだけで芝居を作っていたのだけど、ここに来て何とか時間ができたということで演出の方が合流できたワケだ。

 しかし、演出がいるといないでは全然違うよな。いくらその人が物腰柔らかい人だとしても場の空気の張り詰め方が違うというか。

 まぁ、おれに取って、ある点が初めての経験であることもあって、ひとりで勝手にそう思っているだけかもしれないけどな。

 では、その初めての経験とは何かといえば、

 演出がプロフェッショナルであるということだ。

 これまではブラストだったり、デュオニソスだったりで色んな人の演出を受けたとはいえ、みなアマチュアだった。が、今度は本業、プロフェッショナルの演出の方から演出を受けることとなったワケだ。

 そうなると普段から緊張感のない五条氏にも多少の緊張感もーーそれはそれで人間的に問題があるだろうというのは別の話。

 にしても演出がプロとなると、ただ稽古を見ているだけでも面白くて仕方ないよな。

 別の人の演出をつけているその話を聴くだけでも面白いし、なるほど、こういうことに気をつけて芝居していくといいのかという発見もあって、普段から適当な五条氏にも向上心が芽生えて来そうな勢いだ。

 いや、というか向上心は芝居を再開してからは、結構あるつもりなんだけどな。まぁ、突き詰めて行こうとする過程が楽しくて仕方がないってことで、全然痛みも伴っていないんで、それはそれでいいのかって感じもするんだけど。

 とはいえ、個人的には何事も楽しくなければ上達しないんじゃないかとも思うのだ。

 そりゃ好きなことでも続けていれば苦しい場面だってあると思う。

 だけど、それも根底の部分に「好き」という感情があるからこそ耐えられる、続けて行ける。だからこそ苦しさの果てに次のグレードが待っているとそうも思うのだ。

 まぁ、今はほぼほぼ無痛で楽しくやってはいるけど、この先に大変さや苦しさはあるかもしれないんで、どうなるかはわからんけどな。

 取り敢えずは気楽にやっていくことだよな。下を向いていた所で上は見えはしないんだからさ。逆にいえば、上ばかり向いていると下が見えなくなって危ないんだし。

 だから、正面さえ向いていれば、上にも下にも意識は行くし、変に肩肘を張らずにいるのが一番だよなと思うのだ。

 人間、知ってることしか知らないし、出来ることしか出来ないんだからさ。

 自分を今の自分以上に良く見せようとしたり、蔑んだりしたところで何も変わりはしないどころか、寧ろ悪くなるばかりだしな。

 そんなワケで、演出がプロフェッショナルでも、いつも通りのスタンスを崩さずに、出来ることだけやっていこうとそう思うのだ。

 ちょっと厚かましいかな。じゃなきゃ、五条氏とはいえんか。とはいえ、非常に好感の持てる方で、やりやすいのはすごく助かるんだけども。さて、次回も頑張りますか。

 本番まであと二ヶ月程度。

 アスタラ。
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登場人物紹介

どうも!    五条です!


といっても、作中の登場人物とかではなくて、作者なんですが。


ここでは適当に思ったことや経験したことをダラダラと書いていこうかな、と。


ま、そんな感じですわ。

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