【腑抜け男は風俗へいけるか?】

文字数 3,209文字

 また酷えタイトルだわ。

 昨日までのセンチメンタルでエモーショナルな文章とは似ても似つかないゴミ文章やね。

 まぁ、自分でセンチでエモとかいってる時点でお察しですな。それはそうと、この流れからわかるように今日書くのはーー

『詐欺アカウント篇』だよ。

 またあの下らない話かって感じなんだけど、たまにはこういうカスみたいな文章を書かんとやってられないのよね。まぁ、いつも書く文章も漏れなくカスといわれたらそれまでだけど。

 あらすじーー「ゆうなとの情事の後に現れたのは、『エリリン』と名乗る全身女性器みたいな女だった。が、エリリンは話の通じないbot女だった。五条氏はエリリンを通報し、地獄へ突き落としたのだった」

 ちょっと仰々しいあらすじではあるけど、修正するなら、ゆうなと情事なんかしていないことと、エリリンを地獄へは突き落としてないということだな。まぁ、どうでもいいわ。

 じゃ、書いてくわーー

 エリリンからのメッセージを退けてからというもの、五条氏は平和な日常を送ってーー

 いなかった。

 また何があったんだよって感じなのだけど、実はこの時、テスト期間でヤバイって感じになってたのだ。

 そもそもエリリンから連絡が来たのもテスト前で、「テストとわたし、どっちが大事なの!?」といわれているようでウンザリだったのだ。お前なんかより単位のほうが大事だよ!

 と、そんな感じで遊んでいる暇などナッチングだったのだ。そんな時である。またもや某SNSのアカウントにDMが届いたのだ。

 まぁ、イヤな予感はしてたよね。

 不穏な空気の中、五条氏は仕方なしにメッセージを見てみることにしたのだ。

 DMのタイトルは「こんにちはぁ!」、送り主は「サエ」とかいう清純派アイドルを自称してそうな女の写真をサムネイルにしたアカウントだった。もうね、わかってしまったよ。

 また、詐欺アカウントか。

 そろそろ詐欺アカソムリエにでもなろうかと思えるほどにおれは詐欺アカウントに好かれていた。そもそも、何でこんな詐欺アカウントからメッセージがーー

 いや、中身も見ていないのに詐欺アカウント認定してはならない。

 もっと清いこころで人を見るべきだ。おれのこころは汚れているのだ。テストにより多忙なのと、短いスパンでやたらと詐欺アカウントにメッセージをもらって、ウンザリしたのとで、おれは汚れてしまったのだ。

 そんな感じでおれはメッセージを開いて見たらーー

 まごうことなき詐欺アカウントでした。

 その内容はーー

「こんにちはぁ!足跡をたどって来ましたぁ!よかったら仲良くしてくださぁい!」

 だから、足跡はつけてねぇって!

 これほどまでに存在しない足跡をスニークされるって、もはや怖い話だよな。もしかしたらおれは不眠症で、夜な夜な「タイラー・ダーデン」と名乗って地下ボクシングクラブを営み、テロ組織を結成ーー

 んなワケないだろ。

 この頃のおれは健康的なほどよく寝ていたのだ。知らぬ間に意中の女と寝ていたとかそんなことがあるわけないだろう。

 でもね、おれも疲れたワケですよ。現実じゃ、女なんて寄ってこないのに、ネット上じゃ胡散臭い女ーー多分、女の振りをした男ーーにモテモテだなんて、何が嬉しいのだ。

 そんなこともあって、おれもメッセージを返さずにシカトしたんですな。まぁ、むしろこれこそが詐欺アカウントに対する模範的な応対なんだけど、駄文を書きまくるチンピラ物書きにとっては敗北よな。どうでもいいけど。

 数日後、テストも終わり、おれは休日を満喫していた。家でノンビリと寝転がっていると、唐突に例のアカウントのことを思い出し、

 例のアカウントに返信してみることに。

 普通に考えたら頭可笑しいのだけど、これがわしの暇潰しですよ。詐欺士はおもちゃ。

 とりあえず返信するに当たって時間が経ってしまったので、キャラ設定をちゃんとしないとなと考えた。そこでおれは、自分をとてつもない優柔不断な男として設定してメッセージに返信した。その内容はーー

「こんにちは。返信遅れてすみません!こちらこそ仲良くしてください」

 そんな風に送ると、まるで返信を待ちわびていたかのように返信がくる。

「全然大丈夫だよぉ!実は、わたし今ミスコンにエントリーしてて、よかったらこのサイトに登録してわたしに投票して欲しいな」

 そういったメッセージの後にURLが貼ってありまして。とりあえず、その内容を見るためにわざわざ大学までいき、共用のパソコンでURLを踏んでみたんですな。そしたら、

 詐偽のにおいがプンプンするアダルト系のサイトでした。

 一応規約を読んでみたんだけど、これがまたヤバイ。いや、英語で順番を表記する時って「first」や「second」って書くじゃん。それを簡易化させると「1st」「2nd」になって「4th」以降は基本的に「th」が数字の後につくわけだけど、その規約には、

 1st、2st、3st~10stと、全部の末尾が「st」になっていたのだ。

 もはや、ここまで来ると一般教養というか、一般常識に問題がある。「2st」、「3st」、「10st」ってなんだよ。「secost」、「thist」、「tenst」とか新しい数字の概念を勝手に産み出してんじゃねえよ。

 相手が新手のバカということがわかったところで、返信ですよ。今回はちょっと攻めて、

「え、でも……、以前そういった詐欺にあったことがあって……、ちょっと怖いなぁ……」

 と返しました。こんな返信をすると逃げられるのではと思われるかもしれないけど、逆だ。一度騙される人間は二度騙されるのだ。一度騙されている人間こそ絶好のカモ。まず、連絡はくる。案の定、すぐにこんなDMが届いた。

「全然大丈夫だよぉ!うちのサイトは健全だからぁ!利用規約読めば納得いくはずだよぉ!」

 その利用規約がバカ丸出しだから信用できねぇんだろと思ったのだけど、思った通り。詐欺士は引くことを知らない。おれはここで更にごねて、「え、でも……」みたいに返信した。そしたら、

「大丈夫だよ!わたしが絶対保証する!だからお願い、ね!」

 みたいに返ってきました。そこから更にごねまくって、もはやボケ老人とそれを介護する息子の嫁みたいな感じになってました。

 で、おれもそろそろかって感じで、

「わかった。登録したよ」

 と送ったのだ。ちなみに本当は登録なんかしておらず、ただの口三味線で。サエもーー

「え?登録できてないよぉ?もう一度登録してみて」

 そりゃ登録してないからな。更に追撃。

「可笑しいな……。登録し直したよ」

 ウソだけどな。で、サエから返信ーー

「変だなぁ……。登録されてないよぉ」

 そっから何通にも渡って登録した、してないの押し問答が続き、仕舞いにはサエが、

「おい、テメエ。ケンカ売ってんのか?さっさと登録しろっていってんだろうが!」

 みたいにスパークしだしたので、

「誰が登録するか。テメエらが詐欺士なのはわかってんだよ、ゴミ。いいか?英語で番号表記する時は『1st』、『2nd』、『3rd』、四以降は末尾が『th』になるんだよ。それすらわかってないヤツが作ってるサイトなんか、誰が信用するよ?バカだから詐欺でしか収入が得られないんだろ。詐欺士としてもクソだけどな!」

 と送り返してみました。そしたら、返信が来なくなりました。多分、顔から火が出るほど恥ずかしかったんだろうな。

 そっから「2st」、「3st」と末尾を「st」にした数字をカウントアップして何通かメールを送ってみたんですが、全部シカトされました。

 なら仕方ない、と通報したら速攻でアカウントが凍結されてました。簡単な英語すら知らないバカじゃ仕方ないよな。

 人を騙すなら、常識と教養くらいは身につけたほうがいいよな。まぁ、騙されないためにも常識と教養は必要だけどさ。とにかく、詐欺にはお気をつけを。

 アスタラビスタ。



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登場人物紹介

どうも!    五条です!


といっても、作中の登場人物とかではなくて、作者なんですが。


ここでは適当に思ったことや経験したことをダラダラと書いていこうかな、と。


ま、そんな感じですわ。

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