【西陽を避ける牛と馬】
文字数 1,927文字
今の時期、陽射しがキツくて牛も馬も人間も生きた心地がしないくらいだろう。
というワケで『西陽の当たる地獄花』が終了したのだけど、自分の中では結構反省点の多いシナリオになってしまった感が大きい。
そもそも『~地獄花』を書き始めた理由は、その当時、色々とストレスが溜まっていて、そういったストレスというか煩悩から外れたような、己の欲望をそのまま体現していく存在を書きたかったというのが一番だったりする。
そもそも何で『牛馬』って名前なのか、といわれるとぶっちゃけそこまで大きな意味はなかったりする。『丑寅』だと『丑寅は~』に出て来てしまったし、一応宿敵となる猿田源之助のふたつ名でもあるから使いづらい。そこで何となく馬にしたのである。ワケわからんか。
ちなみにおれのシナリオには「馬」という漢字がつく名前のヤツが少なくない。それは『お馬』に『松平天馬』、そして『牛馬』である。ちなみに『恨めし屋』でも馬の名前がつくヤツはいたし、そもそも成松という企業家の名前も元はといえば「馬」の字がついていた。
まぁ、何でそんなに「馬」の字にこだわっていたのかというと、これは結構前にゲーテの『ファウスト』を読んで、その中の注釈に、ファウストを誘惑する悪魔メフィストの片足が馬だから、みたいなことを読んだ覚えがあったからだったりする。
そんなこともあって、おれのシナリオで「馬」の字がつく名前のヤツってのは大抵の場合は狂言回し的な、ジョーカー的な役回りとして使っていることが多かったり。
そんなこんなで、牛馬という人物は主人公でありながら、ある種のジョーカーのようなそんな役回りに立ってもらうつもりだったのだ。
まぁ、とはいえただ無双するだけでなく、何度か地の底には落としたかったというか、あくまで敗北者、泥水を啜って生きる妖怪のような存在であって欲しかったのだけど。
しかし、そのシナリオの流れがかなりずさんというか。ファンタジー的な流れを汲んでいる分、やれることに際限がなくなってしまって正直やり過ぎてしまい、そのまま収拾がつかなくなってしまったというのも本音だったり。
ちょっと、今度大きく浮世離れしたような話を書く時は、流石に気をつけなければいけないなと正直結構反省した。神に鬼水、宗賢の扱いももう少し良くできただろうしな。
そして何より、白装束ーー奥村新兵衛をもっと上手い形で使えれば尚良かったのかなぁと思ってしまう。
正直いえば、はじめから白装束の剣豪を出そうとは思っていたけれど、それが猿田源之助の因縁の相手という設定はこれといって考えていなかった。まぁ、完全に後付け的に話を展開して行ってそうなったワケだけど、ちょっと後付け展開も少し自重して全体の形を整えるような展開にしていかなきゃなと。
さて、先程いった神に鬼水、宗賢の三人だけど、初めから登場させる予定だったのは可笑しな格好をした神だけだったりする。というか、この話自体、傍若無人な神を打ち倒すってコンセプトで始めた話だしな。
鬼水に関しては話を進める上で牛馬の対になる人物が必要かなと思って登場させることにしたワケだ。で、どういう経緯にするかとなった時に閻魔の配下として登場した一番腰抜けなヤツがちょうどいいんじゃないかということで同行させることに。でも、あまり戦闘で活躍させることは出来ずにちょっと後悔。
宗賢は鬼水同様に牛馬の対になる人物をということで出したのもあるけど、それ以上に極楽の案内役的な存在が欲しかったので無理矢理。それと悩顕の息子ってのは完全な後付け。
まぁ、色々と行き当たりばったりにはなってしまったけど、そんな中でも最後の最後、牛馬と源之助が勝負するのは書き始めた当初から途中がどうなろうとラストはこうしようと決めていた。やはり、牛馬を殺せるのは源之助だけだと思うしな。
にしてもたくさんの存在が死んだ話になってしまった。こんな過激なことをやるならもっと短くまとめるべきだったと思う。
てか、牛馬と奥村新兵衛に関してはまた何かしらの機会で書かなければって気はする。まぁ、牛馬は『藪医者~』に出てるけど。
さて、そんなこんなで四十九回に渡ってやって来たーー『四十九日』だとか、そういうことを連想させる数字にたまたま収まったのはちょっとした偶然だったけどーー『西陽~』だけど、これにて終了致します。
まぁ、過激なだけで何の中身もない話になってしまったけど、読んで下さった方はありがとうございました。次回からはまた何か書くと思う。この話の反省点を活かせることを願って。
というワケで、改めてこの度はありがとうございました。また別のシナリオでお会い出来たら幸いです。お疲れ様でした。
というワケで『西陽の当たる地獄花』が終了したのだけど、自分の中では結構反省点の多いシナリオになってしまった感が大きい。
そもそも『~地獄花』を書き始めた理由は、その当時、色々とストレスが溜まっていて、そういったストレスというか煩悩から外れたような、己の欲望をそのまま体現していく存在を書きたかったというのが一番だったりする。
そもそも何で『牛馬』って名前なのか、といわれるとぶっちゃけそこまで大きな意味はなかったりする。『丑寅』だと『丑寅は~』に出て来てしまったし、一応宿敵となる猿田源之助のふたつ名でもあるから使いづらい。そこで何となく馬にしたのである。ワケわからんか。
ちなみにおれのシナリオには「馬」という漢字がつく名前のヤツが少なくない。それは『お馬』に『松平天馬』、そして『牛馬』である。ちなみに『恨めし屋』でも馬の名前がつくヤツはいたし、そもそも成松という企業家の名前も元はといえば「馬」の字がついていた。
まぁ、何でそんなに「馬」の字にこだわっていたのかというと、これは結構前にゲーテの『ファウスト』を読んで、その中の注釈に、ファウストを誘惑する悪魔メフィストの片足が馬だから、みたいなことを読んだ覚えがあったからだったりする。
そんなこともあって、おれのシナリオで「馬」の字がつく名前のヤツってのは大抵の場合は狂言回し的な、ジョーカー的な役回りとして使っていることが多かったり。
そんなこんなで、牛馬という人物は主人公でありながら、ある種のジョーカーのようなそんな役回りに立ってもらうつもりだったのだ。
まぁ、とはいえただ無双するだけでなく、何度か地の底には落としたかったというか、あくまで敗北者、泥水を啜って生きる妖怪のような存在であって欲しかったのだけど。
しかし、そのシナリオの流れがかなりずさんというか。ファンタジー的な流れを汲んでいる分、やれることに際限がなくなってしまって正直やり過ぎてしまい、そのまま収拾がつかなくなってしまったというのも本音だったり。
ちょっと、今度大きく浮世離れしたような話を書く時は、流石に気をつけなければいけないなと正直結構反省した。神に鬼水、宗賢の扱いももう少し良くできただろうしな。
そして何より、白装束ーー奥村新兵衛をもっと上手い形で使えれば尚良かったのかなぁと思ってしまう。
正直いえば、はじめから白装束の剣豪を出そうとは思っていたけれど、それが猿田源之助の因縁の相手という設定はこれといって考えていなかった。まぁ、完全に後付け的に話を展開して行ってそうなったワケだけど、ちょっと後付け展開も少し自重して全体の形を整えるような展開にしていかなきゃなと。
さて、先程いった神に鬼水、宗賢の三人だけど、初めから登場させる予定だったのは可笑しな格好をした神だけだったりする。というか、この話自体、傍若無人な神を打ち倒すってコンセプトで始めた話だしな。
鬼水に関しては話を進める上で牛馬の対になる人物が必要かなと思って登場させることにしたワケだ。で、どういう経緯にするかとなった時に閻魔の配下として登場した一番腰抜けなヤツがちょうどいいんじゃないかということで同行させることに。でも、あまり戦闘で活躍させることは出来ずにちょっと後悔。
宗賢は鬼水同様に牛馬の対になる人物をということで出したのもあるけど、それ以上に極楽の案内役的な存在が欲しかったので無理矢理。それと悩顕の息子ってのは完全な後付け。
まぁ、色々と行き当たりばったりにはなってしまったけど、そんな中でも最後の最後、牛馬と源之助が勝負するのは書き始めた当初から途中がどうなろうとラストはこうしようと決めていた。やはり、牛馬を殺せるのは源之助だけだと思うしな。
にしてもたくさんの存在が死んだ話になってしまった。こんな過激なことをやるならもっと短くまとめるべきだったと思う。
てか、牛馬と奥村新兵衛に関してはまた何かしらの機会で書かなければって気はする。まぁ、牛馬は『藪医者~』に出てるけど。
さて、そんなこんなで四十九回に渡ってやって来たーー『四十九日』だとか、そういうことを連想させる数字にたまたま収まったのはちょっとした偶然だったけどーー『西陽~』だけど、これにて終了致します。
まぁ、過激なだけで何の中身もない話になってしまったけど、読んで下さった方はありがとうございました。次回からはまた何か書くと思う。この話の反省点を活かせることを願って。
というワケで、改めてこの度はありがとうございました。また別のシナリオでお会い出来たら幸いです。お疲れ様でした。