ロベール3世・ダルトワ(2)

文字数 1,022文字

百年戦争の原因となったロベール3世・ダルトワについての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
ロベール3世は逃亡し、ブラバント公等の各地の親族を頼り庇護を求めたが、いずれもフィリップ6世の追及により長居はできず、1336年にイングランドに渡りエドワード3世の庇護を求めた。同年、フィリップ6世はロベール3世を王家の謀反人であると宣言した。ロベール3世の所領を没収し、妻子を逮捕、ガイヤール城に投獄して、イングランドにロベール3世の引き渡しを要求した。
このような理由で投獄された妻子が気の毒です。
しかし、フィリップ6世によるスコットランド王デイヴィッド2世の保護を不満としていたエドワード3世は、意趣返しとしてロベール3世を歓迎し、リッチモンド伯を与えた。
エドワード3世も狡猾ですね。
復讐に燃えるロベール3世は、イングランド王エドワード3世に女系継承によりフランス王位を主張することを勧め、またフランス王家、貴族の内情について細かい情報を与えて、戦争の計画に貢献した。
とんでもないことを言っていますね。
百年戦争が始まるとエドワード3世と共に北フランスの行軍に従い、1340年のスロイスの海戦の勝利の後、アルトワの奪回を計ったが失敗に終わった。
まだアルトワにこだわっていて、本当にしつこいですね。
1340年9月にイングランド、フランスの休戦協定が結ばれると、イングランド・モンフォール派としてブルターニュ継承戦争に参戦(母がブルターニュ公ジャン2世の娘)1342年にヴァンヌで戦死した。
最後はブルターニュ継承戦争で戦死したのですね。いろいろな人物と関係があって、アルトワにこだわって偽の遺言書を作ってバレ、フィリップ6世と対立してイングランドに亡命し、エドワード3世に王位を勧めて百年戦争の原因を作り、最後はブルターニュ継承戦争で戦死した、こういう人物がいるのが中世のフランスなのかと考えてしまいました。
ロベール3世・ダルトワは妻ジャンヌ・ド・ヴァロワとの間に6人の子女をもうけた。

・ルイ(1320年ー1329年)

・ジャン(1321年ー1387年)ウー伯

・ジャンヌ(1323年ー1324年)

・ジャック(1325年ー1347年以降)

・ロベール(1326年ー1347年以降)

・シャルル(1328年ー1385年)ロングヴィル伯、ペズナ伯

こんなにたくさんの子がいるのに、ロベール3世は愚かなことをしています。
次回はウー伯となったジャンを話題にします。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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