フランス王ルイ6世(1)
文字数 943文字
父王フィリップ1世は1092年にルイの母ベルトと離婚し、有夫の身であったベルトラード・ド・モンフォールと再婚したが、これを巡ってローマ教皇ウルバヌス2世と対立し、破門を受けて父は醜聞により権威を失った。そのため、ルイは王になる前から国の実権を握っていた。
私の父ペドロ4世は年を取ってから再婚しました。私は王位継承がややっこしくなるからと大反対しました。フィリップ1世は王妃がいるのに離婚して夫のいる女と再婚し、教皇と対立して破門されている、不真面目王と言われた私がこう言うのもなんですが、王の自覚がまるでない大バカ者です。
宮廷に居場所がなかったルイは所領の町ポントワーズにて独りで暮らし、寝具の毛布すら与えられず、マントに身を包んで眠る有様であった。幼少期をサン=ドニ修道院付属サン=ドニ・ド・レストレ僧院学校で過ごし、そこで生涯の友シュジェールと出会う。