ジェームズ1世(イングランド王)(3)

文字数 864文字

ジェームズ1世(イングランド王)についての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
1570年にマリ伯が暗殺された後頃から、ジェームズ6世の家庭教師としてジョージ・ブキャナンとピーター・ヤングがついている。政治に携わり、1578年頃までジェームズ6世のもとにいたと言われるブキャナンは、ヨーロッパで広まっていた王権神授説でなく、国王は人民から選ばれた存在とみなして、人民を王権の由来とする考えに基づく制限された世俗的王権論を教えようとしたとも言われている。
王権神授説については「王権は神から付与されたものであり、王は神に対してのみ責任を負い、また王権は人民はもとよりローマ教皇や神聖ローマ皇帝も含めた神以外の何人によっても拘束されることがなく、国王のなすことに対しては人民はなんら反抗できない」とする政治思想のことである、と書いてありました。
ジェームズ6世は後に「王権神授説」の基礎をつくっているので、家庭教師のブキャナンとは逆の考えになりますね。
ジェームズ6世はブキャナンから語学・天文学・数学・歴史・修辞学などを、ヤングからは歴史・神話・地理・医学などを教わり、ギリシャ・ローマの学問を重視した人文主義的教育を受けて、語学に堪能で博学を誇る君主へと成長した。
ジェームズ6世はよい教育を受けていますね。
ただしブキャナンに対する感情は複雑で、英才教育に感謝しながらも短気で教育は厳しい上、よく体罰を与えることもあり母を憎むあまり罪を吹き込むブキャナンを恐れていた(思想も世俗的王権論ではなく王権神授説を支持)
家庭教師が母の悪口を言い続けたというのは辛いことだと思います。そのような環境では何を信じていいかわからなくなり、心の傷は後々まで残ります。
一方、自分に同情的で優しいヤングの方は気に入り、後に結婚のためデンマークに派遣する使者に選んでいる。
ジェームズ6世の少年時代は父は殺されて母は廃位されイングランドへ亡命、摂政は次々と殺され家庭教師も母の悪口を言ったり極端な思想を押し付けたりする、かなり厳しいものだったと思います。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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