クラウディオス・プトレマイオス(1)
文字数 810文字
クラウディオス・プトレマイオス(83年頃ー168年頃)は、数学・天文学・占星学・音楽学・光学・地理学・地図製作学など幅広い分野にわたる業績を残した古代ローマの学者。英称はトレミー(Ptolemy)エジプトのアレクサンドリアで活躍した。
『アルマゲスト』、『テトラビブロス』、『ゲオグラフィア』など、古代末期から中世を通して、ユーラシア大陸の西半分のいくつかの文明にて権威とみなされ、また、これらの文明の宇宙観や世界観に大きな影響を与えた学術書の著者である。
クラウディオス・プトレマイオスの生涯については、ほとんど何もわかっていない。情報源はほぼ、プトレマイオス自身の著作と、古代末期やビザンツ期の文献に限られる。プトレマイオスの著作『アルマゲスト』には、彼が西暦127年3月26日から141年2月2日の間にエジプトのアレクサンドリアで実施した天体観測の記録が載っており、これが彼の生涯を知るための最も確実な情報源になっている。上記期間はハドリアヌス帝からアントニヌス・ピウス帝の統治期間内に収まる時期である。この事実と、内容的に見て『アルマゲスト』より後に書かれたと推定される著作が何冊かあるという事実は、昔から言われている「クラウディオス・プトレマイオスはハドリアヌス帝からアウレリウス帝(統治期間161年ー180年)の時期に活動していた人物である」という説と矛盾しない。