スペイン語で読むアラゴン4代目の王アルフォンソ1世(1)

文字数 2,043文字

いよいよ今日から余のもう1人の兄上アルフォンソ1世の話になる。
作品集のページには下のパネル写真から中に入ってください。
AlfonsoⅠ  El batallador
アルフォンソ1世 戦士王
Rey de espíritu cruzado, en su reinado hay que destacar tres hechos, su importante labor reconquistadora y repobladora, la participación de Castilla al contraer matrimonio con la reina Urraca y su extraño testamento, que dejó a Aragón en una situación complicada.
十字軍戦士の魂を持つ王であり、彼の治世には3つの大きな出来事があった。レコンキスタと入植で大きな成果を上げ、女王ウラカと結婚することでカスティーリャの政治に関与し、また彼の遺した奇妙な遺言がアラゴンの立場を複雑なものにした。
1073  Nace AlfonsoⅠhijo del rey Sancho Ramirez y de Felicia de Roucy. Para su educación es entregado al monasterio de Siresa. Siendo su aitán Lope Garcés.
1073年 アルフォンソ1世がサンチョ・ラミレスとフェリシア・デ・ローシーの子として生まれる。彼の教育はシレサの修道院に委ねられた。その後ロペ・ガルセスの称号を得る。
1096  Interviene en el asedio de Huesca, y en la batalla de Alcoraz a las órdenes de su hermanastro PedroⅠ.
1096年 異母兄ペドロ1世の命令でウエスカの包囲とアルコラスの戦いに参加する。
1104  A la muerte de PedroⅠaccede al trono de Aragón y de Pamplona.
1104年 ペドロ1世の死により、アラゴンとパンプローナの王になる。
1105ー1107  En su avance hacia Zaragoza toma Tauste y Ejea. En el frente de BalaguerーLérida, conquista Tamarite y San Esteban de Litera.
1105年ー1107年 サラゴサに向かって軍隊を前進させ、タウステとエヘアを占領する。バラグエールとレリダが戦いの前線となり、タマリテとサン・エステバン・デ・リテラを征服する。
1108  Los condes de Tolosa se hacen feudataríos suyos.
1108年 トロサの伯爵たちが彼の家臣となる。
1109  Se desposa con Urraca heredera de los de Castilla y de León, matrimonio que durará cinco años.
1109年 カスティーリャとレオンの相続人ウラカと結婚し、婚姻関係は5年間続く。
サンチョ・ラミレスとペドロ1世の場合は長男がそのまま跡継ぎになっているので、10代で王国の一部を統治したり結婚したりしていますが、アルフォンソ1世は次男だったためか10代の記述が全くないですね。
当時のアラゴン王家は生まれる順番で扱いが大きく違っていた。
教育も修道院に委ねられています。王の後継者としては教育されてないみたいですね。
父上はナバラでの兄弟の争いを知っていたから、兄弟でもはっきりと差別していた。
王になったのは31歳の時、その時はまだ結婚していません。
後継者以外の子の結婚はどうしても遅くなる。
結婚したのは36歳の時、しかも相手はカスティーリャとレオンの女王、これはマズイパターンです。
なぜそう思う?
女王や女子相続人と結婚するのは、その国を乗っ取りたいという野心があるからでしょうけど、相手も気持ちは同じだから用心する、これはもううまくいかない典型的なパターンです。
余も領土が欲しくてモンペリエの相続人と結婚した。
アルフォンソ1世の場合は結婚生活がうまくいかなくて世継ぎもできず5年で離婚しています。このことがアラゴンとラミロ2世の運命を大きく変えました。
余はもう少し慎重に結婚相手を選んでいる。国を乗っ取られないためにもフランス貴族の娘を選んでいるし、娘が産まれた後はさっさと離婚している。計画は完璧だ。
確かに計画は完璧だけど、人としてどうなのかなと・・・とにかく戦士王アルフォンソ1世はメチャクチャ強くて領土は広がりますが、同時に様々な問題も生まれます。
戦士王、強そうな名前だにゃー。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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