愛がなければ漫画の主人公にはなれない
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でもペドロ1世が漫画の主人公として成功したのは、泥沼の人間関係や戦争体験によるものだけではないです。彼の人気の秘密は生涯1人の愛妾を愛し続けたことだと思います。その純粋で一途な愛に女性読者は痺れるのです。
ラミロは子供の頃、修道院に入る前に1度だけ出会った美しい彼女のことが忘れられなかった。運命のいたずらにより王になった時、真っ先に彼女の顔が浮かんだ。周囲の者には反対されたが、2人は王と貴族という身分の差、アラゴンとフランスという国の違い、すべてを乗り越えて固い絆で結ばれていた。
そんなに美しい話ではない。ナバラやカスティーリャから王妃を迎えると面倒なことになる。フランス貴族なら実家から口出しされることもない。その時彼女は未亡人ですでに子が3人もいたから余との間にもすぐ子供が生まれる。もちろん結婚するまで会ったこともない。