ニコラウス・コペルニクス(13)
文字数 835文字
ニコラウス・コペルニクスについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
コペルニクスにはプトレマイオスが明確にできなかった「火星、木星、土星が逆行するときはなぜいつも惑星が太陽のちょうど反対側にあるのか」が説明できるようになった。これらの惑星は地球に最も近いときに地球に追い越される。その時の太陽は惑星の反対側にある。
1510年頃コペルニクスは惑星運動の新しい体系を小冊子にまとめた。コペルニクスはその小冊子の写しをクラクフにいた友人の数学者たちに送った。その写しは『コメンタリオルス(小さな注釈)』と呼ばれた。その中でコペルニクスは7つの原理を述べている。
コペルニクスの考えは天動説に比べて現代人にとってはわかりやすいはずなのに、やっぱり難しいです。
1. すべての天球には共通の中心があるわけではない(惑星の運動の中心は太陽だが、月の運動の中心は地球である)
2. 地球は宇宙の中心ではなく、重さの中心および月の天球の中心でしかない。
3. 天球はすべて太陽のまわりを回るので、宇宙の中心は太陽の近くにある。
4. 恒星天球の高さと比べて地球と太陽の距離は小さいので目立たない。
5. 恒星天球は動いているように見えるが、それは現実に動いているからではなく、地球が動いている結果である。地球は固定された軸を中心に回転し、星々が散りばめられた恒星天球、空の一番高いところは動かない。
6. 太陽は動いているように見えるが、それは現実に動いているのではなく、地球を担う球形の殻が動いているからである。地球は他の惑星と同じく太陽のまわりを回っている。従って地球の運動は一つだけではない。
7. 惑星に見られる逆行運動は現実のものではなく、地球の運動の結果である。したがって地球の運動によって、天空に見られる不規則に見える多くの運動が説明される。
現代から見れば間違っている部分もありますが、それでもこのようにまとめて説明しているのはすごいことです。
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