フェニキア文字とヘブライ文字

文字数 928文字

新しく『フェニキア文字とヘブライ文字』というチャットノベルを始めました。作品集には下の写真から入ってください。
このチャットノベルを始めたきっかけは、別の小説でこの先主人公の少年がヘブライ語を学んで聖書を読むという予定ですが、自分自身がヘブライ語を学んで聖書を読むというのはハードルが高すぎる、それでとりあえず文字だけでも調べてみようと思いました。調べたことをただ書き写してもおもしろくないので、チャットノベル形式にしました。
言葉というものは、その言葉が使われた社会の状況をよく示している。ギリシャ語にはギリシャ人社会やギリシャ文明に必要な言葉が入っているし、ラテン語はさらに巨大な帝国を維持し多くの民を支配するのにふさわしい言葉になっている。そしてほとんどの書物はその国で使われている俗語ではなくラテン語で書かれるようになった。
大学で学ぶためにはラテン語が必須なので僕は必死に勉強しています。
だが逆に我々の時代の学者はラテン語さえ知っていれば書物が読めるので、ギリシャ語やヘブライ語をわざわざ勉強する者は少ない。
言葉は翻訳される過程でその言葉の音やイメージが入り込んでしまい、内容を伝えることはできても音の響きやイメージまでは伝えられない。ラテン語は巨大な帝国を支えた人間の言葉であるが神の言葉ではない。
人間の言葉と神の言葉、違いは何ですか?
聖書はヘブライ語で書かれた。神の言葉を書いた聖書は内容だけでなく音の響きも重要になってくる。だが、ラテン語に訳された時、内容は伝わっても音の響きや微妙なイメージまではうまく伝えられない。
それすごくよくわかります。スペイン語の本を翻訳していて、この部分は作者がすごくこだわったり強調していると感じる部分がある、でも日本語に翻訳するとそういう感情が全然表現できてなくてがっかりします。
スペイン語もラテン語系の言葉だから人間の気持ちを高揚させ多くの人間を1つの方向に向かわせる力を持っている。だがそれは本当に神の言葉だろうか。聖書の内容を本当によく理解するためにはラテン語だけでなくギリシャ語やヘブライ語の知識も必要である。
ギリシャ語やヘブライ語を本格的に勉強するのは難しいけど、とりあえず文字の形だけでも覚えてみます。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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