マルティン・ルター(16)

文字数 858文字

マルティン・ルターについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
宮廷ユダヤ人のヨーゼル・ロスハイムから選帝侯へユダヤ人を支援するように働きかけてほしいとの打診を受けたルターは1537年6月11日付の返信において、断るついでに挑発まで行った。1538年にロースハイムのヨーゼルに対してルターは、私の心はいまもユダヤ人への善意に満ちあふれているが、それはユダヤ人が改宗するために発揮されると述べた。
ルターはなぜそこまでユダヤ人の改宗にこだわったのでしょうか?
その後まもなくして、ボヘミアの改革派がユダヤ人の教唆のもとユダヤ教に改宗し、割礼を受けてシャバトを祝ったという知らせを受ける。ルターは「私はユダヤ人を改宗させることができない。われらが主、イエス・キリストさえ、それには成功しなかったのだから。しかし、私にも、彼らが今後地面を這い回ることしかできないように、その嘴を閉じさせるぐらいのことはできるだろう」と1539年12月31日に述べた。
異なる宗教の者、自分に敵対する者を徹底的に弾圧して黙らせる、最も恐ろしい考えだと思います。
1543年にルターは『ユダヤ人と彼らの嘘について』を発表し、以下の7つの提案を行った。

1.シナゴーグや学校(イェシーバー)の永久破壊

2.ユダヤ人の家を打ち壊し、ジプシーのようにバラックか馬小屋のようなところへ集団移住

3.ユダヤ教の書物の没収

4.ラビの伝道の禁止

5.ユダヤ人護送の保護の取消

6.高利貸し業の禁止。金銀の没収。

7.若いユダヤ人男女に斧、つるはし、押し車を与え、額に汗して働かせること。

僕はユダヤ人なので、このような本を書いたルターは悪魔だと思いました。
宗教改革者のルターがこのような本を書いていたということはショックでした。そしてこの考えが後の時代にも伝わり、ナチスの思想にも繋がったのかと考えるとゾッとしました。宗教改革者の思想は個人の考えというだけでなく多くの人に影響を与えてしまいます。それでも本人は過ちに気付かずに自分は正しいと信じている、恐ろしいことです。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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