エルサレム女王シビーユ(3)

文字数 732文字

エルサレム女王シビーユについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
1185年にボードゥアン4世が亡くなるとシビーユの息子ボードゥアン5世が跡を継いだが、病弱で即位後1年で亡くなり、再び後継争いが再燃した。シビーユの母アニエスの婚姻は無効とされているため、シビーユより妹のイザベルの方が正当な後継者であるという考えがあった。
最終的には妹のイザベルの子孫がエルサレム王位を継いでいきます。
貴族派を中心に諸侯は、シビーユの即位の条件としてギーとの離婚を要求するが、シビーユはこれに承知する代わりに新しい夫は自分が決めることを要求した。諸侯がこれに同意すると、シビーユは即位すると同時にギーを夫に指名し戴冠させている。
シビーユは諸侯を騙したということですね。
ギーは強硬派のルノー・ド・シャティヨンと組み十字軍を率いてサラディンに対抗したが、1187年7月4日のハッティンの戦いで大敗し、ギーは捕虜となり、ルノーは処刑された。
ハッティンの戦いで大敗したことで、エルサレム王国は没落していきます。
能力のない者が権力を持ったために、ボードゥアン4世が苦労して守った王国がサラディンに負けて没落していくというのは悔しいです。
エルサレムに残っていたシビーユはバリアン・ディブランに防衛を委ね、開城が決まると娘達とトリポリに移った。1188年にギーが解放されると、共にティールに向かったがモンフェラート侯コンラッドに入城を拒否されたため、王国の残党を集めてアッコンの攻略を開始した。アッコン包囲中にシビーユと2人の娘は病没している。シビーユの死により貴族派はイザベルを女王に推戴したが、ギーは1192年まで王位を主張した。
次回からギー・ド・リュジニャンについて調べてみます。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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