フランス王ルイ6世(2)
文字数 903文字
僕が5歳の時に母は亡くなり、父はすぐに再婚しました。この継母に毎日虐められ、父は僕を助けてくれるのではなく、僕は7歳で修道院の中にある孤児院に入れられてしまいました。ルイ6世についてこのような話を聞くと継母ベルトラードに対してものすごく腹が立ちますし、ルイ6世には共感します。
私の義理の孫シャルル7世も幼い頃は母イザボー王妃に育児放棄されて修道院に入れられ、その後娘(ヨランド・ダラゴン)が嫁いだアンジュー家に引き取られてそこで数年過ごします。王の子であっても場合によっては大変な苦労をします。
1100年にルイが病床の父フィリップ1世から王太子に指名された後、継母ベルトラードは、ルイが旅でイングランドのロンドンに滞在した際、勅令によって町に留め置こうとした。さらにルイが帰国すると、ベルトラードは3人の修道士にルイ王太子暗殺を依頼したと伝えられる。この陰謀は間一髪で発覚したが、1101年に起きた毒殺事件は防ぐことができず、ルイは毒に倒れ、ユダヤ人医師の治療技術により一命を取り止めた。
フィリップ1世がルイを王太子に指名したことはよかったですが、その後に継母ベルトラードがしたことはあまりにも酷いです。修道士に暗殺を依頼したり、毒殺しようとしていますが、これはもう普通に信仰心のあるキリスト教徒なら絶対にできないことです。権力を得ようとする気持ちがここまで人を狂わせるなんて本当に恐ろしいです。こうした出来事はきちんと記録に残し、後の世代に伝えるべきです。