スペイン語で読むアラゴン2代目の王サンチョ・ラミレス(1)

文字数 1,619文字

いよいよスペイン語で読むシリーズが余の父上、サンチョ・ラミレスに入った。余はこの日を待ち望んでいた。
あの、このスペイン語で読むシリーズ、日本語だけで書くより数倍時間がかかるのですけど・・・特にサンチョ・ラミレス王は内容もたくさんあって複雑で・・・
手間暇かかっても、外国語で資料を読めば慣れ親しんだ言語で読んだ時よりも記憶に残って心に刻まれること、そなたはよくわかっているはずだ。
それはまあ、かける時間が違いますから。小説のページにはいつものようにパネル写真から入ってください。
余の父上、サンチョ・ラミレス王だ。なんと凛々しく王者の風格があることか。
ラミロ2世も父のサンチョ・ラミレス王には会ったことあるのですよね。
父上や2人の兄上と会ったことはあるが、一緒に暮らしたことはなかった。余は子供の時から修道院に入れられていたから・・・
サンチョ・ラミレス王の顔、なんか私に似ていませんか?
いや、似ていない。
サンチョ・ラミレスという名前はお祖父さんのナバラ王サンチョ3世の名前と、お父さんのラミロ1世の名前をくっつけているのですか?
確かにそうだが、余計なことは言わなくてよい。さあ始めるぞ!
はい、じゅんびOKです。
Sancho Ramiresz transformo en todos los sentidos Aragón, sentado las bases para la gran expansión territorial que llevaron a cabo sus hijos.
サンチョ・ラミレスはアラゴンのすべてを変え、発展の基礎を築いて領土を拡大し、息子たちに受け継いだ。
Político hábil, europeizó el reino, trabó sólidas relaciones internacionales, introdujo el rito litúrgico romano en España y la reforma benedictina de Cluny, fundó Jaca, fomentó el Camino de Santiago e incorporó el reino de Navarra.
巧みな政治手腕で王国をヨーロッパ化し、国際的に安定した関係を結び、ローマ風の宗教儀式をスペインに取り入れ、クリュニーのベネディクト派改革を取り入れ、ハカを建設し、サンティアゴ巡礼の道を整備してナバラ王国を領土に組み入れた。
説明を加えると、ハカはアラゴン最初の首都で、その後首都はウエスカ、サラゴサに変わります。ナバラ王国では兄弟の争いで王が殺されるという事件があり、アラゴン王がしばらくの間ナバラ王も兼ねていました。アラゴン、ナバラ、カスティーリャはみんなナバラのサンチョ3世大王から始まった親戚の国だからです。
父上サンチョ・ラミレスは偉大な王だった。だが、余は子供の頃から修道院に入れられて、王になるために必要なことを父上から教えてもらうことはなかった。
余の場合は皇帝となった父と離れてドイツで暮らし、偉大な父から直接学ぶことはできずに仲たがいをして反乱を起こしてしまった。
余の場合は息子ハイメが幼い頃に戦死してしまい、息子には何も教えてやれなかった。
私は父と仲が悪かったし、娘の教育は王妃に任せっぱなしだったから、何も受け継がず、引き継ぐこともできなかった。
こうしてみると、父と子でうまく王としての技や教育が引き継げなかった時、大変な思いをしてしまうようですね。
でも私の義理の孫シャルル7世は父は狂気王、母は淫乱王妃という大変な中、見事に勝利王となって栄光をつかんでいます。これはやはり我が娘ビオランテの支えがあってこそ・・・
それは娘の手柄だと何度も言っているだろう。とにかく余の父上サンチョ・ラミレスは偉大な王であった。今日の話はここまでだ。
アラゴンは偉大にゃ王様が続いているにゃー。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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