ジギスムント(7)
文字数 1,053文字
ジギスムントの死により、ルクセンブルク家の男系男子は絶えた。ローマ皇帝位、ハンガリー王位、ボヘミア王位は、オーストリア公アルブレヒト5世が継承した。アルブレヒト5世はジギスムントの一人娘エリーザベトの婿であり、またかつて後継者に指名したアルブレヒト4世の息子であった。
ジギスムントは若い頃より浪費家で、自らの城を貴族に与えるなど、物惜しみしない人物であったと言われている。また、泰然として仮借のない性格であったとも言われる。ジギスムントのハンガリー統治は、ラヨシュ1世の遺産をことごとく食い潰したと言える。特に、対オスマン対策を怠ったことは後世非難され、現代でもハンガリーでの評価は低い。もっとも、ラヨシュ1世の統治自体がすでに不安定なものであり、そのつけをジギスムントが払わされた格好となったのも、また事実である。