エルマンガルド・ダンジュー(2)

文字数 743文字

エルマンガルド・ダンジューについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
エルマンガルドは1088年に21歳で父方の従兄に当たるアキテーヌ公ギヨーム9世と結婚した。しかし、ギヨーム9世は女性に対し多情で浮気な夫であるのに対し、エルマンガルドは嫉妬深い妻であった。
ペドロ2世もこのタイプですよね。王妃には全く関心を持たず、浮気ばかりしていた。
余はレコンキスタの戦いで、戦場ではいつも気を張り詰めていた。城に戻った時くらいは好きな女とゆっくりくつろぎたい。
王妃のマリアが機転を利かして侍女と入れ替わったから無事跡継ぎの王子が生まれ、アラゴン王家の血は繋がりました。王の結婚は王家の存続がかかっているのですから、もう少し考えて欲しかったです。
夫の数多の女性問題により、エルマンガルドは精神を患い、感情の起伏が激しく情緒が不安定になり、夫婦喧嘩をしては教会に閉じこもり、その後またアキテーヌの城に戻って来るというエキセントリックな行動を取るようになった。
同じ政略結婚でも夫婦仲が良くたくさんの子供に恵まれるというパターンもあるのに、エルマンガルドの場合は相手のギヨーム9世が酷過ぎたようです。
ギヨーム9世との間には子宝に恵まれず、結局ギヨーム9世から血縁関係を理由とし、教会に婚姻の無効を訴えられて離婚した。

離婚に終わった結婚であったが、唯一の好結果として、アンジューとアキテーヌは友好関係となり、双方の領境はより穏やかで安全な地域となった。

エルマンガルドと離婚した後、ギヨーム9世はトゥールーズ伯ギヨーム4世の娘フィリッパと再婚し、2人の間に生まれた娘アニェスがアラゴン王ラミロ2世と結婚しています。つまりアラゴン王家には問題の多いギヨーム9世の血が濃く流れているということになります。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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