ボードゥアン4世の生きた時代

文字数 896文字

2000字ファンタジーに新しく『ボードゥアン4世の生きた時代』を投稿しました。
前に書いた歴史小説とどこが違うのだ?
歴史小説では本を読んだ感想がメインになっていますが、ファンタジーシリーズでは実際にその時代に行って様々な人に会っています。作品集は下の絵から入ってください。
歴史小説とファンタジー小説の違いはタイムトラベルがあるかどうかの違いか?
私の場合はほとんどその違いですね。魔法使いとかドラゴンは出てこないので・・・
タイムトラベルって簡単に言うけど、アレはけっこう体に負担がかかります。
確かにそうだ。時間をさかのぼるためには、何かを犠牲にしなければならない。
今回はクライマックスになっているので、それだけ犠牲というか、差し出すものも大きくなっています。
だが、亡霊は歴史を変えてはいけないという掟がある。
はい、その掟はきっちり守っています。
小説には書かれてないが、余の異母弟コンラート4世の母がエルサレム女王で、彼もまたエルサレム王位を継いでいた。ボードゥアン4世より50年後くらいだ。
そうなのです。ハインリヒ7世もコンラート4世も血筋はすごくいいのに不運で短い生涯を閉じています。
ボードゥアン4世は病にかかって若い時に亡くなっているから不幸ですが、それでもあの時代は王も家臣も純粋にキリスト教の信仰を持っていたいい時代だと思います。
私達の時代はそうじゃないと言うのか?
そうです。僕たちの生きた時代には『ローマ略奪』なんていう事件もありました。スペイン王はカトリックの信仰を守ると言いながら教皇と対立し、王が直接命令を出したわけではないけど、スペイン軍がローマを攻撃して市民も聖職者も関係なく虐殺するという事件がありました。
余の父上の時代には考えられないことだ。
それでもスペインはあの時代日が沈まぬ国と言われていました。それは南米にも行って侵略していたからです。
だからそなたはあの時あのようなことを言っていたのか。
ええ、まあそうですね。
だが、人間は生まれた時代を飛び越えて生きることはできない。与えられた時代の中でしか・・・・
あ、それ以上言うとネタバレになるので、今回はこれで終わりにします。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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