ボードゥアン4世へのファンレター

文字数 1,255文字

今日は皆さまによいお話があります。別のブログでボードゥアン4世へのファンレターをいただきました。
ファンレターと言ってもまさか余がもらったような喜んでいいのかどうか、迷うようなものではないだろうな。
大丈夫です。小説については次の本の表紙を押して中に入ってください。
あの話は僕も大好きだから、ファンレターをもらえてうれしいよ。
確かにあの時フェリペは真剣な表情で私に病気のことを聞いていた。あの時私はこの子は医者に向いていると直感した。
僕はあの頃、どうせキリスト教徒なんて偉そうなこと言ってもユダヤ教徒やイスラム教徒を虐殺ばかりしていると思っていた。
え、14歳でそんなこと考えていたの?
当たり前だ!死ぬか生きるかの大問題だから。でも僕は生き延びるためにキリスト教徒になるのも嫌だった。父さんが迎えに来てくれるのを待つから改宗はしないと言っていたけど、本当は改宗して裏切り者になるのが嫌だった。
知らなかった・・・そなたがそこまで思い詰めていたとは・・・
でも『ボードゥアン4世』の本を読んで僕は変わった。こんなすごい人がいるなら、キリスト教徒になってもいいかなとこの時初めて考えた。
なんか作者の知らない話が出ている・・・
ハインリヒ7世とボードゥアン4世について書いてある本が、暗闇で迷っている僕に光を与えてくれた。僕は医者になって同じ病気で苦しんでいる人を救いたい、そしてボードゥアン4世について多くの人に伝えたい!
フェリペからこのような言葉が聞けるとは・・・もう余は思い残すことは何もない。
ちょっと待ってください。あんまりネタバレしないでください。それに今回の話はボードゥアン4世がファンレターをもらったという話です。それがどうしてこういう話になるのですか?
よっこらしょと。そろそろ私の出番かな?
え、なんかまた知らない人が出て来た。
ここはアラゴンの血を引いた高貴な亡霊だけが集まる場所、アラゴンの血筋の者か?
いいえ、私はアラゴンの血は引いていません(多分)私の名前はニコラ、若い時の失恋が原因で修道士となり、30年間シチリアの修道院で暮らし、その後ここスペインにある修道院で修道院長を務め、90歳くらいで亡くなりました。
おお!少年が言っていたシチリアで暮らした初代院長とはそなたのことだったのか。よくぞここを訪ねてきてくれた。同じ修道士仲間で長生きをしている。そなたとは気が合いそうだ。
あの、話がかなりずれているのですけど。ボードゥアン4世がファンレターをもらったという話が、どうしてこんなにずれるのですか?
僕はボードゥアン4世の本を読んでいかに人生が変わったかを話したから全然ズレていない。悪いのはこのお爺さんだよ。
伝説の修道士ニコラもここでは爺さん扱いされるのか。まあよい、私が真価を発揮するのはこれからだ。
なんか話が大幅にズレているけど、ボードゥアン4世にファンレターを下さった方、本当にありがとうございます。彼らはとっても喜びますので、ぜひまた他の人にもファンレターを下さい。
また変なおじいさんが出て来たニャー
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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